第98回
美味しさ 共有の時間

外出する時、
その先に玄米が食べられるお店があるかどうか
事前にインターネットで調べるようになってきました。

先日鎌倉へ出かける時に調べた際、
やはり場所柄“精進料理”のお店が豊富。
お店の風情も味わえるし、
「これは期待できるぞ」と意気揚揚で電話確認をすると、
意外や意外。
殆どのお店が白米のみ。
お店によっては“事前の予約があれば”対応してくれる、
という所もありましたが、ガックリ・・・。

そして最後の一件、うたい文句は「玄米菜食お出しします」。
期待を胸に電話をしたら、
「たった今切れてしまい、現在炊いているところ。
あと1時間はかかります・・・」
この時点ですでに午後2時。
私も友人も腹ぺコ状態で結構ギリギリな精紳状態。
「他にはなにかありませんか?」と懇願する私に
「玄米のお餅ならありますけど・・・」
「それ!いいですね。それにします!」
そこからやっとお店を見つけ出して、
友人は本当に名前どおりの“シンプルパスタ”を。
私は“玄米餅とけんちん汁”をいただきました。
けれど量が少ないあのパスタでは、
お腹も心も満足できないだろうなぁと
友人に対して申し訳無い気持ちが湧いてきました。

普段なにげなくしている食事ですが、
その美味さや時間を共有することで、
お互いのコミュニケーションをはかるツールとして
本当に大切なものであるのだなぁという事を
この日以上に感じた事はありませんでした。
またいかに玄米がまだまだマイナーであるという事も。

この日は早々に切り上げて、
私は家の近くにみつけた自然食のお店に直行。
それから1時間ほどかけて、
本を片手に今日のような事が起こらないように
必要な準備を思案したのでした。


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