第107回
付け根は大事!

教室をやっていて多々感じることは、
人のからだは本当に千差万別だなぁという事です。
考えてみれば、顔かたちや性格が違うのですから、
それもそのはずですよね。けれど逆に興味深いのは、
多くの人が抱えている共通の特徴というのが
見えてくるという事です。

最近感じたのは股関節の硬さ。
上半身を支えているすぐ下にある関節ですから、
グラグラ動いてはまずいのですが、
硬すぎて動きが制限されすぎるのも、
これまた良くありません。

私たちのからだにある関節の種類は3つ。
まず一つめは、頭蓋骨です。
標本や教科書などで見ると、縫い合わせたような線があります。
その線が関節なのです。これはまったく動かない関節ですね。
二つめは鎖骨と胸骨の関係のように、
間に靭帯があって若干の動きがあるもの。
そして最後は、先にあげた股関節や肘・膝関節のように、
大きく動いて“動作に直接関係”してくるもの。

股関節をイメージしてみてください。
関節の可動域がせまくなると、
からだはドンドン楽な方へ変化を始めます。
普段、脚を前には出しても
“あえて”後ろに“下げる”という事をしません。
そうすると前には動かせても、
次第に脚が後ろに残されるのをいやがります。
そうなるとますます前ばかりの動きになって、
骨盤が筋肉にひっぱられて前傾になります。
前傾になるとどうなるか?
そうです!からだが“くの字”に曲がってくるのです!
さぁ、そうなってきたら
あとは坂道を転がっていくだけなのか?!

いいえ いいえ。
そんなことが無いようにする為に、
まるごとからだ教室が、そしてこのコラムがあるのです。
こうしてからだのしくみを知っていくことで、
打つべき方法は見えてきます。
病気の一番の敵は無関心であること。
自分のからだを見つめて、生のパワーと高めていきましょう。


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