第127回
小さな手首が持つ力

自分の手首がどのくらいの範囲を動くか知っていますか?
小さい関節ですから、
普段の生活で動かす範囲なんてとても限られていますよね。

もともと手には多くのツボが集まっていて、
手首から指先までの間には約50個もあると言われています。
またご存知のように
指先は温度の違いや痛み、といった
触覚・痛覚の役目が備わっていて、とても敏感にできています。
それだけに脳との結びつきは密接で
“手への刺激”は“脳への刺激”となって、
各指令を受ける内蔵たちも活発に動きだすといった
効果が期待できます。

指先だけでなく手首にも便秘の改善、
ヒステリーの抑制、冷え・のぼせの防止といったツボが
集まっていますが、もっといえるのは筋肉のつながり。
手の甲から腕にかけての筋肉は肩や首の後ろ、
そして背骨の横を通って腰へと連なっています。
また、“手のひら”からは肘の内側をとおって
肋骨の中におさまっている内臓までつながっています。

お風呂上がりにでも
自体重を使ったこんな動きを試してみてはいかがでしょうか。
まず・・・
1.四つん這いになります。(足の指は立てておきましょう)
2.右手の甲を床につけます。(指先は自分のからだの方向へ)
3.首の力を脱力して息を吸います。
4.吐きながらお尻をカカトへ近づけるように
  体重を後ろにかけます。
5.手の甲から腕の連なりを伸ばします。
*左手も同様に行ったら、
今度は手の平を床に(指先は自分のからだの方向へ)つけて
同じ動きを。腕の内側の筋肉を伸ばします。

こうして動かしてみると、
左右の硬さの違いを感じたり、
なぜか肩や首に痛みを覚えたりする場合があります。
その感覚が、普段ではなかなか感じ得ない
“からだの声”にきっと気付かせてくれるはずです。
明日は多くの人が抱える肩こりとの付き合い方について。
押してもダメなら引っぱってみましょう!


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