第139回
笑顔のゆくえ

“エアロビクスの競技会”と聞いて
どんなイメージを持ちますか?
“肌が黒くて歯が白い”“無理なつくり笑顔”。
“苦しいはずなのに、口元だけ笑っている”。
といった感じでしょうか。
どれも無理やりな感じで良いイメージではありませんが、
これもひと昔前までのお話。
今は、内面からあふれ出るような、
心から楽しんでいる気持ちが、
そのまま表情につながっている事が
大切なポイントになってきています。

笑顔には人を惹きつける力があります。
そこには元気が感じられるし、
人の肉体表現として一番わかりやすく明快です。
口角といわれる口の端がクイッと笑顔で持ち上げられると、
脳が“笑っている”と察知して、
快を感じた時に分泌される脳内物質が出て、
気持ちが心地良くなるとも言われています。
また、緊張を解きほぐし、普段の感覚を呼び戻して、
冷静に自分を見つめなおす機会を与えてくれます。
それがさらに病気の克服につながったりするのですから
笑顔のパワーは絶大です。

自分の笑顔は自分で見ることはできませんね。
だとすれば何の為にあるのでしょうか。
それは、その笑顔を見ている
あらゆる関係で繋がっている人たちのため、
と言っても言い過ぎではないでしょう。
元気の無い様子を見れば気になるけれど、
自分の大切な人の笑顔を見ればホッとします。
友人に、「仕事がら、感情のふり幅を
なるべく小さく保つことでうまく回転させている」
という人がおりましたが、
これでは肩にズーッと力が入りっぱなしで
ゆるむ暇がありません。
感情が振れるからこそ彩りが、
そしてコミュニケーションが生まれ、
元気の交換がされるのですね。
こう書いている私も眠る前に
今日はどれくらい笑ったか考える夜があります。
あなたは今日、何回笑いましたか?

明日は笑いと健康について、
もう少しほりさげていきましょう。


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