第142回
太陽でネジまわし!

私がまだ小学生の頃に、
アニメの番組で“はじめ人間ギャートルズ”
というのがやっていました。(ご存知・・でしょうか)
文字通り原始人の生活の中で起こる
様々なエピソードが繰り広げられるのですが、
基本は太陽が昇れば起きて狩に行く。
沈んだらおやすみなさい、という
地球の自転に合わせた
人間の“生活パターンの基本”が描かれています。

地球の自転は24時間ですが、
私たちの体内は25時間周期になっています。
その差を調節してくれのが“体内時計”。
正しいリズムで体温の調節や
ホルモンを分泌するタイミングをはかっている
人間誰もが持っている体内システムです。
ここで一番大切になってくるのが
朝起きた時に浴びる“太陽の光”。
一時間の差を調節してくれるのは
太陽の光が目から網膜、そして視神経とつながって
脳の中のもっと奥にある、直径1ミリの小さな時計なのです。
この時計が目から入る太陽の光をキャッチして
時計ホルモンを分泌する部分に信号を送ります。
メラトニンと呼ばれるこのホルモンは
およそ14時間後に眠りを促進する働きを持っていて、
血液にのってその情報をからだ全体に伝えていくのです。

理想はこのメラトニンが分泌されて
眠気を感じた時に眠る事。
夜更かしなどでタイミングがずれると
今度は覚醒を促す別のホルモンが分泌されて、
深い眠りに入れなくなったり、
体内時計がずれたりしていきます。
これが不眠の原因につながっていくのですが、
なかなか日々の生活の中で合わせていくのは難しい事です。
となると体内時計のネジを回して、
調節をしてあげる事が必要です。
対策としてはまず朝起きたら
太陽の光をしっかりと浴びること。
からだに「起きて、朝だよ!」というサインを
太陽の光を使って伝えるのです。
そのメリハリだけでも随分とからだの様子が違うはず。
時には“はじめ人間”を意識してみるのも
良いのではないでしょうか。

明日は快眠対策について。
太陽光線以外にもいろんな打つ手があります。


←前回記事へ 2003年3月20日(木) 次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ