第147回
何をどう飲む?

水の飲みすぎで
一度、大失敗をした事があります。
中学3年生の夏、私はバドミントンに熱中していました。
大会当日、決勝戦の直前に
あまりの暑さとのどの渇きから、
水をガブ飲みしてしまったのです。
結果はもちろん大負け。
お腹が水で重たくなって、
動くたびにポチャポチャと音がするほど。
気持ち悪いし、集中力ないしで散々でした。

まだスポーツサイエンスが現在の様に進んでいなかった頃は
「練習中の水飲みダメ!」という
間違った認識が広がっていました。
それは水を飲むとお腹が痛くなったり、
からだがだるく感じたりするから、
というのが理由のようですが、
これは“渇きを感じなければ飲まない、
水を飲むより練習が先!”
という水飲み優先順位を無視したやり方からくる
時間の経過に伴う過度の渇きが原因です。
それによってついガブ飲みをしてしまい、
調子が悪くなってしまうのです。

30分以内の運動であれば終わってからでもOKですが、
それ以上行う時や気温が高く、発汗しやすい場所で行う場合は
必ずぺットボトルを用意してコマ目に一口ずつふくみます。
ノドの渇きを感じだしてからだと
体内の水分は相当失われている状態になっているので、
からだを動かす前にも水分を摂取しておきましょう。

次に何を飲むのがベストなのか。
水、スポーツドリンク、コーラ。
これらの吸収速度をはかった実験で、
コーラはほとんど吸収されずに胃に残るという結果が。
また、糖分が高いと体内への吸収が遅くなる事は
スポーツドリンクと水の比較で
水の方が、吸収速度が速いという報告からわかります。
このことから運動中は水がベストでしょう。
けれど、発汗量がとても多い運動の場合は別。
多量のミネラルが失われるので
これらを含むスポーツドリンクの方がからだには合うでしょうし、
運動の前に“糖分補給”という目的があれば、
ジュースなどでもOK。
ケースバイケースでの使い分けがポイントのようですね。

明日は飲むついでに
何をどう食べるかについても考えてみましょう。
ダイエットといえども食べない行為は間違いです。


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