第39回
長期的な関係構築が最優先
インド企業は、長期的で、継続的な関係の構築、
すなわち長期的で、継続的な収入を求める傾向があります。
それでインド企業は、まずはせっかくできた関係を壊すような、
大きな失敗を避けようとします。
その危険を避けようと、相手のことを知るためにも、
小さいことから始めようとします。
ですのでインドから何かを買おうとする場合、
ソフト開発を委託する場合、
あるいはその他なにかを発注する場合、
小さな仕事からの発注をするようにしたいものです。
それは相手にとっても歓迎ですし、
サンプルチェックや
試作ということでも快く応じてくれます。
我々としてもそういう心理を心得て、
その取引が長期的にうまくいくように、
チェックしながら進められる様なやり方を考え、
提案するようにしましょう。
このことは、委託するインド人
個人を決める際にもあてはまります。
まず小さな仕事からはじめてみて、相手を知ってから、
大きな仕事をまかすようにしていくことが大事です。
私はインドで仕事を委託する企業や人を選ぶ場合、
最初にするのは、何か小さなことを聞いたり、
頼んでみたりしています。
そうすることで、その時の仕事の仕方や出来栄えを見て、
改善すべき点を指摘することで、
相手もこちらのニーズをよく把握することができ、
大きな仕事で大きな失敗を避ける事ができます。
また、こちらのニーズにあわない人は早めに見つけられるので、
その後の余計な労力を省くこともできます。
以前私がサポートしているインドのIT企業が、
日本で新規顧客から新規受注したときの話です。
その際、最初ということもあり、
かなりの値引きして受注しました。
もちろん、その後の長い取引の中で、
長期的に利益を得ることを見越した戦略的な提案で、
インド企業の幹部の指示によるものです。
このようにインド企業は、そこに将来性が見えれば、
思い切ったこともしてくるものです。
インド企業は長期的な関係構築を求めている、
このことを頭にいれて置いてください。
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