第38回
トップダウンの会社が多い
インド企業の社長は皆優秀で、人脈が豊富で、
グローバル感覚に溢れています。
若い頃、欧米で学んだ経歴の持ち主も多くいます。
ですので、インド企業の特徴は、トップダウンです。
現在付き合っているインドのIT企業でも、
トップにカリスマ性があり、こちらのいろいろな要求にも、
平然と冷静に対応してくれ、非常に安定感があります。
こちら側からのいろいろな要求にも、スピーディーに
従業員を動かし対応してくれます。
ですので、こういう会社との仕事は、
社長との意思疎通が何より重要になります。
特に小さな企業の場合は、オーナー社長が一人だけで、
引っ張っている会社が多くあります。
この場合、社長から従業員への
権限の委譲が少ないことが問題で、
社長が忙しく飛び回っている場合には、
全く業務が進まないことがあります。
インドの中小企業は、従業員教育と業務の仕組化、
組織化に問題があるようです。
中堅企業クラスの場合では、
始めてコンタクトした時に、
いきなり社長や経営幹部が話を聞いてくれた時は、
そのインド企業には相当やる気があると見て良いでしょう。
ただ逆に、こちらが彼らにとって
長く付き合いたい相手とみなされなければ、
一気に相手のやる気がなくなる場合がありますので、
こちら側の将来性をアピールしましょう。
インド企業の社長に関しては、
先日会ったインド企業に長く勤めていた方
(日本人)の話が面白かったです。
インドでは今国営企業の民営化を進めていますが、
インドでも官僚が新社長として
天下りすることも間々あるそうです。
その場合、その会社のサービスは
だいたいにおいて低下し、
業績は停滞していく、と言っていました。
実際日本人がインドの役人と交渉する場合は、
よほど時間があり、忍耐強い人でないと難しいですから。
と言うことで、新たなパートナー探しや、
投資先探しにおいては、
相手方インド企業の役員の経歴には、
注意しておいた方がいいでしょう。 |