インド・ビジネスの勘所  土肥 克彦

日本でインドやバングラデシュなどの国に向けたビジネスを行う
土肥克彦さんのインド・ビジネス成功のための小話集

第78回
インド企業は進化しています

私が仕事で初めてインドと関わったのは、
今から16年前の前職の時代でした。
この間に、インド企業に関して大きく変わったと感じることは、
仕事のスピードです。

16年前当時は今と違ってこちらは大企業だったのですが、
バイヤーの立場であっても、
質問になかなか返事してもらえませんでした。
また回答があっても、内容はピント外れのものも結構ありました。

しかし今は、逆にインド企業の方から回答を催促される
ようなケースも多くなってきています。
この間インド企業は進化してきているのです。
私もインド企業のこうした進化に対応して、
ものごとの決定のスピードを上げるように心がけています。

スピード以外に顧客満足や顧客視点の点でも、
以前に比べてかなり良くなってきています。
また、契約前にいろいろうるさく質問したり、
いろんな資料を要求したりしても、
素直に応えてくれるようになっています。
さらに、「試しに、無料でこれをやってみてください」
という依頼にも、前向きな返事がもらえるようになりました。

先日、インドの製造業の課長さんと話をした時にも
このようなことを感じました。
その会社は、昔ながらの古いタイプの企業です。
大きな会社ではありませんが、いろんな注文に応じて
機械部品を作ることができます。
欧米にも輸出しており、
時間管理や品質管理も申し分ないものでした。

ISOも取得しており、電話やメールの受け答えも良く、
コミュニケーション力もありそうでした。
例えば、取引と直接関係のないお願いをしても、
快く対応してくれたりしました。

インド企業は、世界とのつながりの中での仕事を通じ、
ビジネスのやり方もかなりスマートになってきてます。
グローバル化と言うのは、
独特の古い慣習のの中で仕事してきた中小企業に対しても、
グローバルスタンダードへの適応をせまるものなのでしょう。

インド人も、変わってきています。
日本人も負けずに変化に対応していかないといけません。


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2012年5月24日(木)

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