目標は「中金」持ち!

第79回
税法のもとでは中小企業の社長さんが一番の賢者

私が「月に百万円」というと、
「そんな夢のような話はやめてください」
と女の人から投書があった。
その女性はご主人がサラリーマンで、
毎月の収入の中でやりくりに追われているらしく、
「百万円なんて夢のまた夢です」と
溜息をついている様子がうかがえた。

確かに、サラリーマンで
百万円のサラリーをもらうのは容易なことではない。
大会社でも部長以上、中小企業なら重役か社長でなければ、
こんな大金にはお目にかかれない。

それも手取りということになると、
額面から更に税金を源泉で差し引かれるから、
恐らく二百万円以上の収入がなければ、
手取りで百万円は難しいだろう。

したがってサラリーをもらって
この水準までのし上がるのには、
かなりの年月と幸運に恵まれる必要がある。

そうした幸運に恵まれる人は百人に一人いるかどうかだから、
サラリーを唯一の収入源としている人にとっては、
かなりの「狭き門」と言ってよいだろう。

それに比べると、自営業者は比較的簡単に手が届く。
前にも述べたように、自分で会社を経営しておれば、
自家用車のガソリン代も修理費も減価償却も、
会社の費用として計上できる。
運転手の給料も会社に払ってもらえる。

旅行に行く費用も、友達と食事をするお金も、
税務署の規定に合っておれば、会社の経費として認められる。
その分だけで「月に使える百万円」のかなりの部分を
カバーできるから、
残りの五十万円か四十万円をサラリーでもらうようにすれば、
税金もうんと少なくてすむ。

会社が事実上の家族会社である場合は、
奥さんも社員にしておけば、サラリーは更に細分されるから、
税金の負担はもっと軽減される。
夫婦で力をあわせて焼鳥屋とかラーメン屋をやっている人でも、
ちゃんとお客がついて然るべき売上げがあるようになったら、
私の一言日っ水準に達することは
決して難しくはない。
こういう職業を選んだ人の方が、
大企業でカッコのよい重役や部長をやっている人よりも、
ずっとゴールに早く着けるのである。

こうした現実を見せつけられると、
「こんなことでは如何にも不公平ではないか」
と非を鳴らす人があるかも知れない。
どう考えても、税法はサラリーマンに不利にできている。

大会社の給与システムもまた、
よく働くサラリーマンには不利にできている。





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2014年5月12日(月)

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