“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第15回
調味料をこだわる

料理の腕をあげたように見せかける簡単な方法は、
いい調味料を使うことだ。
どんないい食材を用いていても、
調味料が貧弱では美味しくはならない。
醤油、塩、酢、味噌、味醂、砂糖、油、などなど、
いいもの、本物の造りのものは味の深みが違う。

最近の大手食品会社がスーパーなどで販売しているものは、
大量生産によるまがいものの調味料が多い。
例えば、醤油などは原材料の大豆は輸入ものの農薬漬け、
製造工程ではもろみの熟成期間をちゃんととらない、
保存剤、化学調味料などの添加物も多く混入されているなど、
本来の伝統的な作り方からはずれて、
コストを下げることだけを考えたものがほとんどだ。
このような、偽物は味が平板なだけでなく、
つんとするような刺激味があることが多い。
口にひっかかるという感じだ。
無添加の自然を利用して造った本物の調味料は
ひっかかりが無くまろやかだ。
最近ではデパート、自然食品店、地酒小売店などが、
本物の無添加の調味料を扱うようになってきたので、
仕入れがしやすくなった。

このような本物の調味料は、
一般のものよりは2倍から3倍くらい高い。
しかし、それだけのお金を払う価値は十分ある。
いい調味料を使うことで味付けの許容範囲もひろがり、
失敗が少なくなる。
私の家庭でも若い頃は
妻はスーパーで売っている安い調味料しか買おうとしなかった。
そこで、私は自分の小遣いで調味料を買い揃えることにした。
そして、その調味料を妻に使ってもらっていた。
そうしているうちに、
我が家の調味料から偽者は姿を消すようになった。
一度、いい調味料を使うと、もう後にはもどれない。
今では妻は率先して、本物の調味料を探してくるようになった。


←前回記事へ 2004年8月27日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ