“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第131回
広島産の柑橘系果物

広島に美味しいもの好きな知人がいて、
福井でズワイガニを堪能する会へ、一緒に行こうと誘われる。
スケジュールの都合がつかなかったが、
一人あたり3匹くらい蟹が出るというので残念だった。

その知人から、安芸津で農家が栽培している
珍しいミカンの仲間の果物の話を聞き、送ってもらった。

「ポンカン」、「プリンスきよみ」、「ハルカ」、
「セトカ」、「デコポン」と5種類。
名前も外観も色気がある。
「ポンカン」はもちろん以前から食べているが、
残りは初めて聞く名前。
どんなものかわくわくして待っていたら、
どんと10kgの重さのダンボールが届いた。

「ポンカン」は標準的なバランスのよい甘みがあって、
酸味はそれほど感じられない。
「プリンスきよみ」は外皮の色の赤味が強い。
ポンカンに似た味だが、いくらか芯のある酸味を感じる。
「ハルカ」は外見がレモンのような黄色をしている。
外皮の肉厚は厚く、小袋も皮が厚い。
グレープフルーツの味をポンカンに加えたような味わい。
酸味がフレッシュに感じる。
小袋を剥いて中身だけを食べると、
実の粒粒の大きさが感じられ、
それが潰れていって
中のジュースがしみ出してくるのがなかなかいい。

「セトカ」は一番好みだった。
外皮がつるっとしていて、艶があり、
いかにも美味しいそうな外見だ。
ジューシーで甘みと酸味のバランスが一番いい。
広島の知人の話では、
彼の庭に来る小鳥も数ある柑橘類果物のなかから、
「セトカ」をつつくことが一番多いそうだ。

「デコポン」は北朝鮮のミサイルではなく、
出臍のような突起があり、一番酸味が強かった。
すきっとしたフレッシュ感がとてもいい。

これらの果物はまた、同じ種類でも個性の違いがあり、
酸味、甘みは強いもの、弱いものなど、
当たり外れがあるのも大変面白い。
久しぶりに面白い柑橘系果物を堪能した。


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