“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第146回
白魚

白魚と書いて、シラウオ、シロウオと2種類の魚を指す。
博多で活きたままのものを踊り食いするのは
「シラウオの踊り食い」と呼んでいるが、
実はシロウオのほうで、素魚とも書く。

最近では、たまに東京のデパートでも
活きたままの素魚を売っていることがある。
みかけると買って帰り、踊り食いをするけれど、
活きたまま噛み切るのはちょっと残酷であり、
しかも、味はそれほどはしない。
活きたまま喉を通すと、
口から喉にかけてぴちぴちと跳ねる食感が大変面白い。

しかし、素魚は玉子とじにしたほうが、本当の旨さはわかる。
さっぱりとした、ほんのり甘い味わいは
玉子をからめて出汁の味で食べると心地いい。
それに、火にかけたほうが甘みがよりよく分かる。
シラウオの方は、透けて見える脳が葵の形をしているので、
徳川家康に献上されたという。
家康は三河時代によくシラウオを食べていたので、
江戸でも獲れるのかといってたいそう喜ばれたようだ。
昔は隅田川でもよくとれたという。

シラウオは三月には鮨屋、天麩羅屋の
季節を感じさせる食材として登場する。
シラウオの握りは大変さっぱりしていて、
上品な旨みがとてもいい。
日本酒ともよく合うネタだ。
シラウオの天麩羅はさらに好きだ。
カリっと挙げたシラウオは、
熱々の衣のなかからシラウオの旨みが溶け出すようで、
とてもいい。
江戸前のネタを大切にする天麩羅屋であれば、
大抵シラウオは早春に食べさせてくれる。

シラウオの方の玉子とじも旨い。
シロウオもそうだが、玉子とじにするにはいい玉子を使って、
しっかりととった出汁を絡めることだ。
また、単純な酒肴としてはさっと茹でて、
大根卸しで食べるのもとてもいい。
とてもヘルシーな食感がある食べ物だ。


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