“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第188回
野菜の種蒔

雑草取りは立鎌が役にたった。
これは、長い柄の先に、
鋭い鎌が軸に垂直な平面状についている形状。
普通の鍬は、先の金具が細長い四角形だが、
立て鎌は半月状をしていて
その直線部が鎌の刃になっている。
振り下ろして土に鎌を食い込ませて、
それを引くことで土を手前に寄せることができる。
雑草はかなり下まで根が張っているものがあって、
1反ほどの畑の10分の1の面積の雑草を取るのに、
2時間もかかってしまった。

雑草をとってからは、畝作りを行う。
そのために、硬くなっていた土を
鍬と立て鎌で起こして耕すことをまず行った。
そして、畝作りに入る。
ここで、種蒔の方法で疑問が発生。
種を蒔くのは畝の谷の部分か、山の部分か、
どちらかということが問題になった。
集合した3名はこれまでに野菜の栽培の経験が無い。
一人だけ農家の生まれの人がいたが、
子供の頃に実家の農業の手伝いをしたことはあるものの、
物心がついてからは農業が嫌いでやったことは無いので、
分からないという。

知り合いに携帯電話で聴いて、ことなきを得た。
しかし、このときに頭を横切ったのは、
やれ有機栽培だ、無農薬だと偉そうにコラムに書いていたが、
実際の農業をほとんど知らずにいたという反省であった。
根菜は後で掘り起こし易いように、畝の山の部分に蒔くという。
それで、大根と人参は畝の上を平らにして、そこに蒔く。
胡瓜、トウモロコシ、枝豆は畝は作らず平蒔きにした。

種蒔作業が完了したのが午前9時半。
雑草取りを始めてから2時間半が経過していた。
これが、1反の畑の10分の1の面積だから、
1反の畑全てに野菜の種を蒔くことをするには、
1日では無理だ。
あらためて農家の大変さが身に浸みる経験であった。

農業は作業が大変ということだけではなく、
せっかく育てた野菜は高くは売れずに、
利益を出すことが難しい。
自給自足だけの目的なら成立するらしいが、
その他に子供の教育費を捻出するなどの
生活に必要な利益があげられない。
そのために、ほとんどの後継者は農家を継がずに
都会へでてサラリーマンになる。
農家の後継ぎがいないのは、
経済原理が成り立っていないからだ。
そこへ追い討ちのように、
韓国、中国から安い野菜が入ってくる。
日本の農業が衰退する構造がよく理解できた1日だった。


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2005年5月11日(水)

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