“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第259回
アウトドア調理

渓流沿いの広場の奥の湧き水は、
柔らかいあたりで、飲んだあとにかすなか甘みを感じる
とても美味しい水だった。
この水場で、Sさんが獲って来た
「みずな」の仕込みが始まっている。
胡桃亭の村上さんは、BBQの準備に余念がない。
私は、北海道からの直送品を担当することになり、
早速「八角」を捌き始めた。

八角はここのところ数回連続して調理しているので、
もう、考えずに手が動く。
今回はお盆の時季に重なって、漁にでられないとのことで、
その前にとったものを冷凍しておいて送ってもらっていた。
6尾あるうちの、3尾は刺身にして、
残りの3尾を炭焼きにすることにした。
そして、今回は刺身におろした3尾分のアラと皮は、
これも炭焼きにした。
特に皮を丹念にこんがりと焼き上げものは絶品。
煎餅のようにパリパリとほうばり、とてもいい酒肴となった。
刺身も評判。
そして皮をつけて丸ごと焼いて、
最後に日本酒をふりかけてまた焼いて仕上げたものも、
香ばしくとても美味。

次に蝦夷鮑を調理する準備を開始。
鮑はスプーンで肝ごとはずす。
スプーンの丸みが包丁より扱い易い。
そして、野外用のコンロを準備。
今回はEPAの中華料理もできる
超高カロリーの野外ストーブを持ってきていた。

蝦夷鮑は、定番の肝ソース焼きにした。
これまでの調理の経験から、
美味しくする手順はよくわかってきた。
まずは、バターだけで肝をつぶしたものを炒める。
バターは十分に使う。
そこに鮑の貝柱を入れて炒める。
貝柱にはさいの目に包丁を入れて火が通りやすくしておく。
バターをさらに追加する。
そして、醤油、日本酒を絡めて強火で炒め、
最後に蓋をして蒸らす。
これで、美味しい鮑の肝ソース炒めが完成。

しかし、今回は鮑を最初から切り身にして炒めたことは
ちょっと失敗だった。
前回の軽井沢の友人宅で調理したときは、
鮑はそのまま炒めて、最後に蒸らし、
火の通し方が半生状態にしやすかったが、
今回は火がやや通り過ぎた。
しかし、旨いことにかわりはなかった。


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2005年8月25日(木)

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