“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第294回
西崎ファームの鴨のコンフィ

つくば市で西崎ファームの鴨を味わう会に誘われて行った。
その日は、栃木県で古巣のホンダの研究所での
能力開発委員会主催の講演会・蕎麦打ち教室の予定で、
スケジュールが重なってしまったが、
新幹線と開業早々のつくばエックスプレスを乗り継いで、
どうにか会の途中で合流することができた。

何の会かというと、
オイシックスという自然食品のネット販売会社の社員慰安見学会。
西崎ファームの鴨を見て、
その後で、つくば市の老舗フレンチレストランである
「かきのき亭」で鴨料理とワインを合わせるパーティ。
西崎さんの鴨を「かきのき亭」が調理するということで、
楽しみにしていた。

会場に到着して、まずはオイシックスの社長と挨拶。
こちらは、創業5年目を迎えて、
安全な野菜などを1200銘柄も紹介・販売している急成長会社。
社員の年齢層はとても若いが、
皆自分の仕事に誇りを持っていて活き活きとしている。
色々な参加者と美味しいものについての話をして、
とても楽しい会だった。

さて、西崎ファームの鴨だが、最初はローストで提供される。
胸肉、モモ肉ともに、ジューシーでとても旨い。
「かきのき亭」の奇をてらわない実直な調理が
しっかりとした味わいと香ばしさを演出している。
ワインはオイシックスと関係している
酒屋とインポーターが選んだもの。
若いワインが多かったが、早飲みできて、まあまあ愉しめた。

さて、鴨のコンフィが凄かった。
ローストがダイレクトな香味であるのに対して、
コンフィは味わいを奥から搾り出したかのような、
旨みが味わえる。
コンフィというと低温脂で時間をかけて火を通したものだ。
脂はもちろん鴨の脂。
通常は簡単にとれる
身体のなかのほうの脂を使う店が多いらしいが、
西崎さん考案の調理は、皮の周りの脂を使う。
これは内部の脂よりははるかに洗練されていて、
旨みが乗っている脂だから、
それで、火にかけられたコンフィはとても上品で味わい深い。

ある日のつくば市での会は、
美味しい思いと、それを共有できる人たちとの出会いで、
とても有意義な時間がすごせた。


←前回記事へ

2005年10月13日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ