“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第375回
今冬の小樽の魚

正月に小樽の三角市場から鮮魚をとろうと計画していたら、
結局暮れは海がしけていて漁ができないということで、
あきらめざるを得なかった。
それなら、タラコ、数の子、イクラなどの
正月の食材だけでも取ろうと思ったら、
注文した時点で日本中が大雪のせいで、宅配便が大幅に遅れて、
正月には間に合わないということで、あきらめざるを得なかった。

そこで、リベンジとして、正月が明けたら、
小樽から鮮魚が何が入っているかを確認して、
再度取り寄せる予定でいた。
正月明けは公私とも結構忙しく、
魚を取り寄せて自宅で食べるタイミングを逃していて、
やっと1月終わりになって、
小樽三角市場の以前から付き合っている鮮魚店に
連絡をいれることができた。

そうしたら、また最近は海がしけているという。
正月明けのわずかな期間だけ、
漁ができていた時期があったらしいが、
それを逃したのは残念だった。
再度延期することも考えたが、
鮮魚はまた注文することにして、
タラコ、イクラ、数の子、
それに、シシャモとホッケの開きをお願いした。

その、ホッケがとても秀逸。
鮮魚店で前日にあがったものを干したということで、
まったく臭みがなく、上品な脂の旨みがとても感じられた。
このホッケに何を合わせるかは、
あらかじめ、笹塚「マルセウ本間商店」の本間さんと相談して、
宗玄無濾過純米生原酒の八反錦を原料米としたものを
仕入れておいていた。
山田錦のほうが米の旨みがよく乗っているが、
ホッケの脂の旨みは
甘みがいくらか抑えられている八反錦のほうが
合うのではないかというアドバイスをもとにした。
これが、大正解。
適度な酸味がホッケの脂によく合って、旨みにかえている。
宗玄の八反錦は山田錦と比較して余韻が短いが、
それも幸いしていて、ストレートな相性を楽しめる。

小樽から取り寄せた、シシャモもさすがに鵡川産で旨い。
タラコ、イクラもご飯と一緒に食べたところ、
いくらでもご飯が入る。
おかげで、本当にダイエットを考えないと
いけないかもしれなくなってしまった。


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2006年2月3日(金)

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