“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第382回
シェリーミュージアムが閉店

シェリーの美味しさと、
その奥深さを改めて認識したのは、
銀座の泰明小学校近くにある「シェリー・クラブ」だった。
このシェリークラブで店長を務めていた中瀬航也さんは
大変な努力家で、スペインにシェリーの勉強にいったり、
シェリーに関する古い文献を収集したりして、
日本ではシェリーの第一人者となった。

そして、彼の集大成がPHPエル新書から出版した「シェリー酒」
シェリーに少しでも興味を持っている酒飲みはぜひ読むべきだ。
その中瀬さんが、シェリーミュージアムというカウンターバーを
銀座7丁目に開店したのがちょうど1年前だった。

フィノ、アモンティリヤード、オロロソ、マンサニージャ、
パロ・コルタード、ペドロヒメネス、モスカテルなどの
様々なシェリーを、中瀬さんが厳選した銘柄が充実してある。
中瀬さんのお勧めに従って飲むと至福のひととき。
しかも、訪問したときに、これから何か食べに行くとか、
食べ終わってお腹がいっぱいとか告げれば、
それに合わせてシェリーを中瀬さんが選んでくれる。
そして、飲み終わって店をでるときに
支払いが低額なのにびっくりする。
とてもいいシェリーバーであった。

そのシェリーミュージアムが明日の2月15日をもって
完全閉店することになった。
開店当時から出資者とトラブルがあり、
店を続けることは昨年の秋口には断念していたという。
しかし、出資者に辞めないでくれと懇願されて
嫌々続けてきたが、もう限界という。
残念でしょうがないが、
中瀬さんは食品関係の商社で
シェリーの買い付けの業務という新しい仕事を始める。
こちらの商社は以前からオズボルネというシェリーの輸入で、
中瀬さんが協力していたという経緯があり、
昔の仕事に戻るということらしい。
そして、最後の日曜に
飲み放題5000円というイベントの案内をいただいたので、
訪問してシェリーを堪能してきた。


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2006年2月14日(火)

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