“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第385回
シェリーミュージアムで最後のシェリーの宴

銀座のシェリーミュージアムで最後の日曜に飲んだ銘柄を、
メモと覚えている範囲で紹介しよう。
もっといっぱい飲んだような気がする。
それぞれ、グラスで1杯づつもらい、
連れと半分づつ飲んだ。

まずは、軽快なフィノでスタート。

・ナポレオン フィノ
・グラン・バルケロ フィノ

ともに、輪郭があり、切れがあって、
口開けにまさに適したシェリーだった。

前菜の盛り合わせを注文したら、
葱をオリーブオイルで炒めたものや豆を煮たものなど、
4品が綺麗に並べられていた。
いずれも、フィーノだけではなく、
他のシェリーにもよくあった。

・フィノ・キンタ
・ラ・ゴヤ マンサニージャ 

どちらも、軽快。
最初の二杯とちょっとニュアンスが違う。
ゴヤとは、スペインで有名な
踊り子の女性の愛称から名づけたもの。

・ドン・ソイロ マンサニージャ
・サングレ・イ・トラバハデーロ オロロソ

さきほどのものより、香味がやや強く、滑らか。
生ハムのハモン・イベリコ・ベジョータに合わせる。

・バルデスピノ カルデナル パロ・コルタド
・アルグエッソ オロロソ

パロコルタードとは
「フィノになる可能性があったオロロソ」のことで、
こちらのグラスは、香りと味わいのバランスが素晴らしかった。

・レル・テソロ オロロソ
・アポストレス パロ・コルタード

熟成が心地よい。
海老のオリーブオイル炒めによく合う。

・ウイリアムズ&ハンバート パロ・コルタード20年熟成
・ヴィエヒシモ・ソレラ・デ・1922 オールドフィノ

日本酒の常温熟成を思わせるバランスのいい旨みが素晴らしい。

・レル・テソロ ペドロヒメネス
・モンテアグード ペドロヒメネス

デザートとともに極甘口のペドロヒメネスをいただく。
トロっとした黒い液体が、甘いけれど、
さっぱりと口のなかで、プディングに合わさる。

これだけ飲んで、食べて一人1万円であった。
至福のシェリーを十分すぎるほど堪能した一夜だった。


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2006年2月17日(金)

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