“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第400回
究極に近い蕎麦料理

水産庁が推進する「豊かな東京湾再生委員会」のなかの
食文化分科会で、有志の試食会を行った。
この会は東京農大の小泉武夫先生が委員長をしていて、
天麩羅屋、鮨屋を始め、
築地の中卸など水産業界の様々な関係者が委員をして、
東京湾の魚について議論を重ねている。

前回は世田谷の美味しい魚料理の店であったが、
今回は蕎麦屋で江戸前を味わおうということで、
私が幹事役を引き受けた。
やたらな店には案内できないので、
信頼できる店として
浅草の「蕎亭大黒屋」を会場とすることにした。
「蕎亭大黒屋」は、夜は満席となると、
夫婦二人だけでやっていることもあって、
料理が出るのが遅いのが欠点だが、
委員会の人数から貸切にできて、
しかも、ご主人の菅野さんとは懇意なので、
色々な仕掛けが出来る自由度があるので選択をした。
菅野さんに相談したら二つ返事で引き受けてくれた。

当日の宴会のコンセプトとしては、
食に詳しい方々がうなる蕎麦の料理を提供して、
酒と合わして、江戸前を堪能すること。
ということで、とりあえず私ができる
最大限の美味しさを提供することにした。
これを大黒屋の菅野さんの技量と合わせれば、
おそらく究極に近い蕎麦料理が実現することになる。

具体的には、
(1) 自家栽培蕎麦を大黒屋に持ち込んで、
   それで蕎麦切り、蕎麦掻、蕎麦寿司などの料理を作ってもらう。
(2) 世界一旨い日本酒を選択して持ち込む。
(3) 自家製唐墨を提供する。
ということにした。

自家栽培蕎麦は、
皮を剥いて丸抜きの状態になったものを、
0℃で脱酸素剤を入れて保管してあったので、
それを事前に大黒屋に送っておいた。
日本酒も笹塚の「マルセウ本間商店」から前日配送して、
常温で保管しておいてもらう。

いよいよ、宴が開始されることになった。
果たして小泉先生をうならせることができるかどうか、
愉しみだった。


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2006年3月10日(金)

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