“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第448回
絶品のワタリガニ

久しぶりの箱根1泊旅行から自宅へ帰ってきたら、
夕方の6時過ぎになっていた。
本当は、またUターンで鎌倉まで出向いて、
知人のホームパーティに行く予定だったのが、
東名自動車道が結構混んでいて、遅くなってしまったので、
知人宅はあきらめた。

お腹はまだオーミラドーのランチでそれほど減ってはいない。
しかし、自宅で料理を作るのも面倒ということで、
近場に妻と夕食を食べに行くことになった。
このような状況で最適なのは、代々木上原JEETEN。
吉田さんのつくる化学調味料を使わない中華は、
薬膳効果もあり、疲れた内臓も元気を回復してくれる。
JEETENには8時半の遅い時刻に予約を入れて訪問した。

まずは、軽い野菜類から注文する。
「カブとトマトのサラダ」、「トウミョウの炒め物」をとり、
甕入り紹興酒を燗してもらう。
サラダは酢の酸味に胃が開いてくるのがわかる。
そこにトウミョウ甘みも加わり食欲は全開に。
そして、その日のハイライトは「ワタリガニと春雨の炒め物」。
これは、本当に旨かった。
ワタリガニの旨みが春雨に浸み込んでいて、
口のなかにまったり温かくまつわりついて、舌に味が絡んでくる。
最初のワタリガニの一口で、
そのあと思わず紹興酒をグラス全部飲み干してしまった。
吉田さんに、これは絶品と話しかけると、
このような味は蟹のなかでもワタリガニ以外は出ないという。

妻は食欲がわかないと最初は言っていたのが、
このワタリガニと春雨には、
蟹の甲羅まで砕いて一緒にばりばりと食べている。
確かにこの甲羅も一緒に食べると旨みが増し、食感が面白い。
その後は、ダメ押しの野菜のサワースープで酸っぱさを愉しむ。
そして、最後が担々麺。
JEETENの担々麺はいついただいても、本当に旨い。
JEETENの中華を食べ終わったら、
とても気持ちいい味わいがいつまでも口の中に残っていた。
そして、オーミラドーのランチの味はどこかに消えてしまっていた。


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2006年5月17日(水)

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