“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第458回
豚のヒミツの謎解きに養豚場を訪問

鹿熊種豚場は茨城県の稲敷市にあるということで、
同じ茨城県の鴨農場である
西崎ファームの西崎社長を誘って二人で訪問した。
土浦で待ち合わせて、
西崎さんの運転するパジェロのナビを見ながら現地に到着。
豚舎が何列にも並んでいるので、遠くからもすぐに分かった。

車を降りると、鹿熊社長が笑顔で迎えてくれた。
西崎さんを紹介し、早速養豚の現場を案内してもらう。
来る前は自然放牧をイメージしていたが、それが全然違っていた。
ブロイラーのように豚はゲージのなかに入れられている。
生まれて三日目という赤ん坊豚は母豚の乳に群がっている。
大きさは50cmもない。
大変可愛い顔をしていて、ちょっと可愛そうにも思えてくる。
これが、6ヶ月で500倍もの重さになって、出荷されるという。

鹿熊さんの話では、放牧豚はイメージはいいが、
肉がどうしても堅くなってしまう。
ゲージ飼いをして、餌を選別することで美味しい豚になる。
生育期間も長いと硬くなるので、
6ヶ月という短期間がベストだという。
これまでの養豚についての生半可な知識が払拭された。
最後の二ヶ月間に与える餌が最も重要で、
抗生物質などはいっさい使わずに
サツマイモ、トウモロコシなどが主体となった
飼料を与えているそうだ。

また、とさつ場へ出荷するのは月曜と水曜の二回で、
このうち、水曜出荷の豚は
とさつ場に車で運ばれてから一晩休むので、
ストレスがなくなり、美味しくなるという。
この話は、鳴門の鱸漁師の村公一さんと全く同じだった。
その水曜の肉を選んで、
錦糸町「井のなか」など4店舗に直に送っているという。
「井のなか」で食べる豚が美味しい理由が納得できた。
しかし、先日私の自宅に送っていただいた豚肉は
「井のなか」で通常使用しているものとは
種類が違うということが、ひっかかる。
そして、養豚の現場の説明から、
ついにその美味しさのヒミツが解明された。


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2006年5月31日(水)

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