“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第465回
大阪のバードランド

「あやむ屋」は大阪駅の隣の福島駅からすぐのところにあった。
17:30の開店時刻よりもだいぶ前に到着し、
隣の公園で時間をつぶして開店を待つ。
定刻に入店。
カウンター数席とテーブル席が一つの小さい店だが、
清楚な店内は好感が持てる。
我々は4人できたので、
入り口を入ったすぐ脇のテーブル席を占領することになった。

お品書きを見ると焼き鳥、お造りなど、色々な選択肢がある。
初めてだったので、3600円のコースを注文した。
まずは、お通しがキャベツのサラダ。
適度な旨みがあって、食欲がぐぐっとでてくる。
次に、お造りが提供される。
砂肝、こころ(ハツ)、レバーなどが、
とても新鮮で、旨みもたっぷり。
そして、ざる豆腐。
よく知っている味だと思って聴いてみると、
案の定川越の小野さんのところのもの。
そして、焼き鳥がまた旨かった。
お造りの生のものも旨かったが、
火を通すとさらに旨みが深まる。
ねぎま、つくね、こころ、レバーなどなど、
竹鶴の燗に合わせて愉しめた。

素材がよく、塩の使い方が上手く、焼き加減も絶妙。
こうくると、バードランドを思い出す。
しかし、鶏は丹波地鶏で奥久慈軍鶏と素材は違い、
調理方法も独自性があって、味は違う。
最後に鶏出汁茶漬けでしめる。
これも、出汁の旨みがなんともいえずに、
小腹をいっぱいにしてくれる。
以前、「あやむ屋」がdanchuに掲載されたときに、
焼き鳥特集記事の最初の見開き2ページは
バードコートの紹介だった。
バードランドの和田さんは、
身内が正面にでたことに対する遠慮もあるのか、
「あやむ屋」のほうが、最初のページで取り上げてほしい。
それほどいい店だ、と言っていた。
たしかに、「あやむ屋」は
一見、バードランドに似たところはあるが、
その真髄は独自性豊かな味わいにあり、素晴らしい店であった。


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2006年6月9日(金)

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