“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第473回
新潟「妻有豚」の串焼きを堪能

赤羽はいつも通り過ぎるだけ。
どこか、いい居酒屋があるのではと思っていたら、
知人から豚の串焼きの店を紹介された。
OK横丁にあるこの店は、まだ開店して1年半。
入り口のカウンターの前の4席に、奥に4人がけのテーブル。
小さい店だが、店内はとても清潔で気持ちよい。

念のため夜7時頃に二人で行く旨を電話しておいたが、
その時間には混んでいることはないので、
ふらっときても座れるという。
店に到着したら、先客の二人組みがいるだけで、確かにすいていた。

こちらの豚は、新潟の妻有豚。
店主の小林さんはお店を開店する際に、美味しい豚を探していて、
たまたま紹介されて、これだと即座に取り寄せることにしたという。
まずは、三浦の春キャベツに生ビール。
とても甘みがある。
味噌ダレもいい味に仕上がっていて、ビールが進む。
そして、奴をつまみながら、
豚を肩ロース、バラ、豚足、ぼうつくと焼いてもらう。

神亀酒造の仙亀「かるくいっぱい」の
発泡性のある爽やかなコクに肩ロースの旨みがよく引き出される。
バラも棒につくねをかぶせた「ぼうつく」も美味。
この豚には全然臭みがなく、
旨みが香ばしさのなかから浮き上がってくる。
豚足がまた絶品。
コラーゲンたっぷりで、神亀純米の燗に合わせると、
もちっとした食感のなかから、旨みがじわっとでてくる。
最後は諏訪泉の燗で〆たが、
二人で5300円という安さにもびっくりした。
ご主人の小林さんの応対も気持ちよく、
実にいい気分になれる串焼き屋だった。

その後、池袋のこれまたメディアには載ったことがほとんどない
ワインバーに移動。
こくのある赤ワインを飲んだら、
さきほどの豚の旨みがまた口のなかに現れてきて、
幸せを二度も味わうことになった。


←前回記事へ

2006年6月21日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ