“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第481回
愛と情熱の日本酒

タイトルは飲み友達の山同敦子さんが、
昨年秋に出版した日本酒の本。
この本の出版記念パーティが最近開催された。
場所は有楽町の外国人記者クラブ。
本に登場する蔵が自慢の地酒を出品協力するという。

到着したら、酒類研究家の松崎春雄さんと山同さんのお二人で、
トークショーが始まるところだった。
最近の地酒の傾向、飲み方など、
消費者の立場にたった話をされていた。
客席はすでに満席だったので、
親しい蔵元さんのブースの横に座らせてもらう。
ちょうど利き酒をしながら、話を聴けてよかった。
トークショーが終わって、いよいよパーティが始まる。
会場となっている部屋の3方の壁際には
蔵元のブースがならんでいる。

出品蔵元は、
秋鹿、磯自慢、王禄、奥の松、醸し人九平次、喜久酔、
栗駒山、乾坤一、雑賀、澤屋まつもと、十四代、神亀、
貴、るみ子の酒、田酒、天狗舞、鍋島、南部美人、日高見、
飛露喜、真澄など。
奥播磨、悦凱陣のように、
蔵元は欠席して地酒だけ提供しているところもあった。

銘柄としては、
私が好んで積極的に飲んでいるも、
まあまあ出されれば飲むもの、
苦手で普段はほとんど飲む機会が無いものとある。
まずは、好みの蔵5軒のものを試飲しながら食事に合わせる。
その後、せっかくの機会なので、全部の蔵の酒を利いてみた。
最近のはやりの、
派手な香りや、柔らかい当たりの味わいの日本酒が目立つ。
最初の口当たりはいいのだが、
何杯も食事に合わせようとすると飽きてきそうだ。

会場では、藤田千恵子さんが司会をしていて、
太田和彦さん、尾瀬あきらさん、高瀬斉さん、
ジョンゴントナーさん、
ラジオ番組で日本酒の番組のキャスターをしている
山下くにこさんなどの
日本酒関連の知り合いが随分たくさん来訪していた。

尾瀬あきらさんと話をしていたら、
せっかく「夏子の酒」を書いたあとも、
日本酒業界は改善されてこない、
「夏子の酒」は何のために書いたのか考えさせられる、
という感想を聴いた。
たしかに、一部の蔵元は
素晴らしい地酒を造るようになってきたが、
日本酒業界としては、まだ普通酒が8割を占める。
日本酒の売れ行きもまだ低迷から完全には脱していない。

太田和彦さんへは、今後、日本酒のライターが協力して、
日本酒業界を盛り上げるようなイベントをしようと提案して、
賛同された。
今後の日本酒の復活へ向けて、
我々日本酒ジャーナリストが連携して、
なにか仕掛けをしようということになった。


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2006年7月3日(月)

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