“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第486回
無化学調味料でもレベルの高いラーメンはできる

1ヶ月前から
「美味しいものを食べることは我慢しないダイエット」
を始めたが、それでも、なるべく摂取カロリーは
少なくなるように配慮している。
そんなダイエット生活の敵として、
通勤経路上の美味しい店が立ちふさがる。

その最初の関門は十条「すみた」。
午前に何か都内で用事があってから大学へ向かうときに、
昼食でよく引っかかる。
讃岐饂飩も美味しいが、この店にくると、
まずは牛筋、玉子、大根などのおでんに悦凱陣を合わせたくなる。
ダイエット生活の第1の関所だ。
先日は幸いなことに十条を経由しない新宿湘南ラインに乗ったら、
大学最寄り駅の東大宮駅のすぐ近くに、
なかなかいいラーメン屋ができていて第2の関所となっていた。

昨年の11月に開店した「秀虎」という店で、駅前通り沿いの右側。
店主は武蔵浦和の
「麺匠むさし坊」というラーメン屋で修行したそうだ。
「秀虎」はL字型のカウンターのこざっぱりした店。
ラーメンの茹で場は奥のほうで、
客に熱がいかないようなレイアウトになっている。
入り口横で食券を買い、
カウンターに座ると
店主の「こだわり」が記された紙が貼ってある。
トンコツを使わず、鶏の小骨、もみじ、
名古屋コーチン、丸鶏などの鶏を主体にして、
白濁するまで長時間煮込むことによって、
臭みが消えた奥深い味に仕上げるということが書いてある。
化学調味料は一切使っていないという。
「麺匠むさし坊」のやり方を踏襲し、
味を少し濃くしているらしい。
ラーメンは、秀虎らーめん650円、ネギ入りらーめん700円、
味玉らーめん750円、チャーシュー麺850円、担担麺800円、
つけ麺750円などがあり、太麺、細麺が選択できる。
また、茹で加減も硬め、柔らかめなど選択ができる。
ある日は「味玉らーめん」の細麺の硬茹でを注文。

そして、ここはビールがハートランドなので、
そちらの食券も購入。
ハートランドは最近見なくなっているが、
ホップが利いてキレもあるビール。
他にもエーデルピルスなど、
旨いビールが何故か姿を見せることが少なくなっていて、
不思議だ。
スープはたしかに自然な味でなかなか旨い。
赤いクコの実の酸味がアクセントになっている。
インパクトが不足していれば、塩昆布を乗せる、
味が薄かったら「たまり」を入れる、
などの客側の好みに応じた対応法も記述されていて、親切。
麺も腰があって、スープとよくマッチしている。
そして、チャーシューが自然の味で、ハートランドによく合う。
ラーメンの具でビールを飲むというのもなかなかオツだ。

月曜が定休日で、平日は夜中の12時までやっているので、
そのうち、駅前の立ち飲み居酒屋「東大宮工場」で
神亀をしこたま飲んでから、
「秀虎」のラーメンで〆るというのもいいかも知れない。
もっとも、「東大宮工場」の出汁茶漬けもとてもいい出汁で、
捨てがたいのではあるが。
ますます、ダイエットは難しい環境になりつつある。


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2006年7月10日(月)

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