“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第531回
真夏の京都で燗酒楽園

今年の夏は燗酒の会が
夏に知っているだけでも4回開催されている。
東京で2回、名古屋で1回、そして、8月の京都。
燗酒が広まってきていることは、大変いいことだ。

そういえば、最近の日本酒のブログなどを読んでも、
純米酒の燗を好む酒好きが急増しているように感じる。
そして、さらにうれしいことには、
熟成酒の旨さも認知されてきている。
これまでの、淡麗辛口、吟醸酒を冷酒でといった地酒の捉え方は
まだまだ業界では大勢を占めているが、
本当にしっかりとした造りの酒を熟成させて、
燗で飲むという昔の文化が再構築されつつある。
ということで、今年の夏も
一度は蔵元交流会主催の燗酒楽園には行こうと思い、
京都のイベントに参加した。
どうせ行くなら、その前後に京都で美味しい店に行こうと考え、
まずは昼飯をどうするか悩む。

今回は、前日は東京で用事があったので、当日に移動し、
1泊して翌日の朝に帰ってくる予定を組んだ。
新たな料理屋探訪も考えたが、
日曜であいている店が少ないこともあり、
結局は行き着けの割烹である、北山「乃し」を選択した。
北山に移転してからまだ一度だけしか訪問していなかったので、
もう一度行ってみて、店主の矢口さんと、
いろいろお話をしておきたかったこともあった。

「乃し」は、地下鉄の北山駅から徒歩3分。
ただし、北山通りの裏通りなので、
初めて訪問するときには迷うかも知れない。
今回もカウンターをお願いしてあった。
広いカウンターからは、向かいに大きな窓があって、
ビルの隙間を巧みに利用したスペースに植えられた木が、
風に揺られている。

今回は懐石コースではなく、松花堂弁当をお願いした。
夕方の燗酒楽園が食事つきで、
さらにそのあとに、
もと月桂冠の副社長と会食をすることにもなっていたので、
昼は軽いものにしようという意図だった。
ところが、松花堂弁当が美味しいだけでなく、
ボリュームもたっぷりあった。
運ばれてきた弁当の蓋をとってみると、びっくり。
彩り鮮やかな、食材・料理が出現。
お重は四箇所に仕切られていて、
お造り、炊きもの、和え物、焼き物などが綺麗に並んでいる。
そして、食べ始めると、弁当の奥から次々と新たな料理が出現。
まるで、玉手箱のようであった。

「乃し」の料理は実にオーソドックスな京料理だが、
なにか一工夫もある。
組み合わせの妙に驚いたり、
食材の自然の味わいにしみじみと感じたり、
京都の昼のひとときを十分愉しめた。
そして、親方と女将さんともゆっくりと話ができた。
店を出てホテルに向かいチェックイン。
夕方4時から燗酒楽園が開始されるまで、
何をして過ごすか考えたが、
腹ごなしも兼ねて、街中に繰り出すことにした。
燗酒楽園が愉しみだ。


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2006年9月11日(月)

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