“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第551回
徳島の親子料理人の息子さんの店でランチ

岩本さんの息子さんの料理にランチを食べに入った。
店内は、清潔で広い木のテーブルが何卓か構えていて、
落ち着ける。
早速入り口近くの席に3人でついた。

まずは、ヒューガルテン生。
甘酸っぱい味わいに、胃袋が開いてくる。
そして、お昼はセットメニューで、「鰆のたたき」を選択。
それと鱸になる前の「ふっこ」の焼き魚を追加。
「鰆のたたき」は旨み十分。
特に、皮目を焼いてあるところが香ばしくて、頬が落ちそう。
玉子焼き、サラダなどもとてもいい味で、
ヒューガルテンが進む。
途中で地元の栽培会の山田錦で造った
日本酒「おでんでん」の燗をトライ。
これが鰆にも会ったが、ふっこの焼き魚にはとてもマッチ。
さらに、ふっこのエゴマ焼きも試みる。
これは、エゴマを魚の身の回りにまぶして、
それを焼き上げている。
エゴマの香ばしさと、
凝縮されたふっこの味わいがよく会って、
「おでんでん」の燗酒が進むこと。
最後の蜆の赤出汁に栗ご飯もよかった。

ここの料理は結構な量を食べているのだが、
胃に全然もたれない。
ご飯は、最後にすっと喉を通り、胃に落ちていく。
喉に残る米の甘い香りに、さらにもう一口と箸が進む。
最後にはお代わりまでお願いしてしまった。
この、食べても胃の負担にならない料理というのは、
父親の岩本さんの料理がまさにそう。
相当な量がでてきて、
残さず食べ終わってからも身体が軽い
という経験を何度もしている。

息子さんの料理もさりげなく、
派手さはないが、何度も後を引く味わい。
父親の考え方をしっかりと受け継いでいるようだ。
とても満足したランチ。
食べ終わって、いよいよ、
夜の部の岩本さんの懐石コースが愉しみになってきた。


←前回記事へ

2006年10月9日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ