“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第562回
初めての猪の内臓

いよいよ、農家の方からの差し入れの猪を焼く。
まずは、レバー。
意外に臭みはない。
豚のレバーに比べて、より上品で綺麗な味なのでびっくりした。
続いて。タン。
なんと柔らかいタンだろうか。
甘みも十分。これは癖になりそう。
そして、ハツ。
こちらは鶏のハツのようなプルンとした食感で、
さらに上品な味わい。
やはり、若い猪だったからなのか。
オトナの猪の臓物も比較して食べないと分からないが、
意外に洗練された上品な味わいであった。

通常の猪肉も濃い味わいで、
しかも、綺麗でとてもよかった。
そうしているうちに、
村上さんが鮎を使って何か作っている。
すぐに出来上がったのが、鮎炊きご飯。
数匹まるごと米と一緒に出汁で炊いたもの。
くずして混ぜて食べる。
鮎の香りがご飯についている。

さらに、湯豆腐を作る。
横浜「宮城屋」のキヌ豆腐に宮城屋の豆乳を使用。
出汁は今回は鶏のものを使い、具は椎茸と三つ葉。
ずっと焼き物を食べていたので、新鮮で身体も温まる。
ベニアズマの焼き芋もできあがり、
デザート代わりにいただくが、
こちらも甘みが上品でなんとも言えずに美味しい。

最後がダメ押しのチーズフォンデュー。
これは、自家栽培のジャガイモ「きたあかり」を
茹でたものを絡めていただく。
こちらも極上の味。
そして、畑から抜いてきた
サツマイモ「ベニアズマ」の旨いこと。

夕方始めた宴会も、気がついたら深夜になっていた。
都心で飲む宴会は、外の様子が時間とともに変わっていくが、
里山の中では、周囲は変わらず雨の音だけ。
酔いも静かに進んでいく。
そして、身体全体に美味しさが染み込んでいて、
あとは、もう少し飲んでしゃべって寝るだけだった。


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2006年10月24日(火)

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