“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第664回
産地による食べ比べが面白い

どこそこの何々が旨いなどという噂を聴くと、
その食材を取り寄せるということだけでは飽き足らずに、
他の地方の同じ食材と食べ比べてみることにしている。
一人では食べきれないので、
食べ比べの宴を開くことになる。

これまで食べ比べ続けている食材としては、
夏の時季の天然鮎に、冬の養殖牡蠣。
ともに、このコラムでもそのときの状況を紹介しているが、
産地による違いが理解できて、とても面白い。
食材に対する見識も広がる。
食べ比べて、どれが一番旨いかということも関心はあるが、
なんといっても産地による味の違いや、
どんな酒に合うかなどという個性の違いが愉しめる。

また、毎年開催しているので、
その年による違いということも、はっきりと認識できる。
今後にやってみたい食材としては、
まずは真鯖。
関鯖、松輪の鯖、金華鯖など、
それぞれ個性が違い、美味しさを引き出す料理も違うという。
それに、豚、牛などのブランド比べ。
さらに、野菜も大根、葱、人参などと
種類を限って比べるのが面白そうだが、
同じ産地でも栽培者による違いをどう判断するかが難しい。
天然鯛や平目の食べ比べなども、考えられるが、
こちらも同じ産地でも、固体差や、漁師、流通の扱いの差で、
随分味の違いがでてくる。

また、一度やってみたいと考えていたのは、蟹。
特にズワイ蟹は北海道、新潟、能登、
京都、山陰などの産地比べ。しかし、
特に北海道のものは、旬が微妙に違うので、
比較が難しいかも知れない。
そんな企画を色々と考えていたら、
水産総合研究所の小松理事からの、
蟹の種類による違いを食べ比べる会への誘いがあった。
ズワイ、ベニズワイ、毛蟹、ベニ松葉と試食するという。
もちろん、断る理由は何もない。
即座に申し込んだ。


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2007年3月22日(木)

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