“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第701回
中川で至福の地魚と悦凱陣のマリアージュ

カウンターで、中川さんと向かいあって、
いよいよ宴が開始された。

まずは、つきだしの煮物に悦凱陣「純米吟醸 興」3年熟成酒。
味のりが素晴らしい。
そして、お造りは、マナガツオと鮑。
鮑の肝も炙ってある。
これには、丸尾社長が持参してきた
悦凱陣「赤磐雄町50%純米吟醸無濾過生原酒」の
5年熟成酒を合わせる。
マナガツオの刺身は初めての経験だが、
なかなか味わい深くて旨い。
それに、凱陣の骨太の旨みがよく調和している。

次が鮪のトロ。
こちらは、東京のある鮨屋の紹介で仕入れているもの。
炭火で丁寧に炙って提供してくれる。
香ばしさのなかから、脂の旨みが溶け出してくる逸品。
やはり凱陣の旨みが脂とよく合う。
そして太刀魚。
丁寧に炭火で焼いてくれる。
火を通しすぎず、旨みたっぷりで、皮がこれまた香ばしい。

そうしているうちに出てきたのが巨大岩牡蠣。
殻ごと炙って、切り分けてくれる。
牡蠣特有の癖のある潮の香りと凱陣がまたよく合う。
凱陣の熟成香が牡蠣の生臭さを消し去り、旨みだけが残る。
もう十分食べたと思っていたところに、
さらに巨大キスが提供される。
これは、炭火で焼いてあり、
その上に出汁で味付けされた桜海老と葱が
薬味のように散りばめられて提供される。
このキスにも凱陣のずしっとした旨みがよく合う。

酒も肴もどちらが勝つこともなく、
ほどよく調和して、お互いの旨みを引き出してくれている。
そして、玉子焼き。
三谷精糖所の讃岐三盆を用いていて、
さっぱりとした甘みが嬉しい。
最後が握り鮨にデザート。
本当にお腹いっぱいになったが、
とても満足できる地魚と凱陣の協演だった。


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2007年5月28日(月)

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