死ぬまで現役

老人を”初体験”する為の心構え




第37回
仕事以外にも動くことはある

水も流れをよくすれば、澱みがなくなるが、
人間も意識して動くようにすれば、
心身ともにストレスがたまらなくなる。
しかし、このことは放置しておけば、
水は水溜まりになりがちだし、
人間は老けるに従って動きが鈍くなるということにほかならない。

事業の上で、新しい分野に挑戦することは、
もっとも効果的なストレス解消法であるが、
人間は年をとってくると、守勢にまわることが多くなり、
新しい挑戦に対して臆病になるか、退嬰的になる。
それを百も承知の上で攻める手を休ませないようにしなければ、
老いはすぐにも側にしのびよってくる。

というわけで、事業の中に生き甲斐を発見する人々は、
一つの事業が軌道に乗りはじめるや、
抜く手も見せずにすぐ次の事業に着手する。
絶えず自分を困難と試練のさなかにおくことによって
心のゆるみを拭い去ろうとするのである。

ただし、そうはいっても、
誰もがそういう緊張の連続に耐えられるとは限らない。
また事業の中にだけ人間の生き甲斐があるとも限らない。
仕事以外のところで動こうとすれば、
運動をやるとか、ボランティア活動をするとか、
でなければ、旅行をすることが考えられる。
ゴルフが大流行をするようになったのは、
そういう緊張に耐えられるだけ
社会全体が豊かになったせいもあるが、
ゴルフそのものが老人向きの
スポーツの一つでもあるからであろう。

またボランティアといえるかどうかわからないが、
経済界のOBが集まって組織している経営者の団体は、
第一線を退いた老人たちのていのよい
「庭いじり」のようなものであろう。
それでも余生を世の中のためになることをやっているのだ、
と思い込むことによって、老いぼれないですむとすれば、
それなりの機能をはたしているということはできる。

あと一つは何といっても世界中、旅行をしてまわることであろう。
よくアメリカ人やヨーロッパ人の老夫婦が
新幹線のグリーン車に乗って日本の各地を
楽しそうに旅行している姿を見かける。
こちらの勝手な想像だが、
円高にもめげずに日本へやってきて
一等旅行をやっているのだから、
恐らく事業に成功して老後の心配もないだけのお金を貯め込み、
今生の思い出に世界中を散財してまわっているのであろう。
もう少しレベルの下の人は、
胸にツアーの名札をつけてガイドの旗のうしろについて
ゾロゾロと観光地を歩きまわる。
そういう人たちでも、日本に来た時は
一応はグリーン車に乗っているから、
旅行に出る時くらいは思い切って
奮発する気持ちになっているに違いない。
旅の楽しみは一生の思い出になる。
だからこそ永年の貯蓄をはき出してでも
世界旅行に出かける人が多いのだし、
またそういう旅行をするために
コツコツとお金を貯める人が多いのである。





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2015年2月13日(金)

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