第52回
■ TさんからのQ(質問2)

※以下にこの質問に至った私の出来事を書きました。

私は今年の春に新卒でいわゆるIT企業に就職しました。
就職先はコンピューターのプログラミングの会社で、
会社が取ってきたプログラミングのプロジェクトに社員を派遣するという、
派遣会社のような会社です。
(ようなと書いたのは、会社側が派遣会社ではないとしているためです。)

今年は配属先がなかなか決まらない年らしく、
私を含め10人ほどが、春から研修を受け続けています。
(研修といっても、7月からは各自が延々コンピュータの本を読んで、
 コンピューターのベンダー試験に挑戦するという
 自習という形になっています。)

私はパソコンをちょっといじったことのあるくらいで、
何の経験も下準備もないまま採用されたので、力を付けるまでは、
自分にできることは人よりも真面目に取り組むくらいしかできないと、
思ってこの半年やってきました。

でも、自習形式になってから、
能力の差や自分の無能さを感じるようになりました。
約1月かけて、あるコンピュータソフトのベンダー試験(入門的なもの)に
挑戦したのですが、受からなかったのです。
研修が自習で監視がいないからと、
勤務時間にゲームやマンガを持ち込んで過ごしている人間が試験に受かり、
資格を手にしているのに、それを横目に勉強にしていながら、
私は試験に落ちてしまったのです。

その試験は20点中、14点取れば合格するのですが、
1度目は13点、2度目は8点でした。
ベンダー試験は点数だけで、問題の答えはでないので、
前回選んだ答えのどれが正解だったか、という確証が持てないのです。
それでも本当に理解していれば、正しい答えを見つけられるはずだと思い、
2度目に望んだのですが、前回の問題と遭遇したとたん、
混乱が始まり、結果は上記の通りでした。
私は1月という期間をただ浪費しただけだったんです。
参りました。受験浪人したとき以上に落ち込みました。

実はパソコン画面に結果がでて、
点数だけプリントしたものがもらえるのですが、
8点だった2度目のテストの結果、
画面上では本当に10点に見えていたんです。
落ち着いてプリント見るまで、ずっと10点だと信じていましたし。
認めたくなかったんでしょうね。
前回の半分くらいしか解けなかったことを。
8を10と読んだことなんて、これまで生きていてありませんでしたよ。

父が清掃会社をやっていますので、
自分がもらっている給与を稼ぐために、
本来自分が稼がなければいけないということも
他の新卒の人より意識はしていたんです。
それなのに今回のこのていたらく。
本当に自信を失ってしまいました。
お金をもらって勉強できるありがたい環境にいるのだということも、
わかっているのですが、
こんなすり切れた気分で生きていくのは耐えられません
これは逃げなのでしょうか。
本当はこちらの方が聞きたかったのかもしれませんね。





■ QさんからのA(答え)

今の若い人はコンピュータに関係のあるところで
メシを食いたいと考えてる人が多いようですけれど、
それでメシを食えるようになった人ももちろんあるでしょう。
でもそこへみんな集中してますので、
本当はそういう世界に不適当な人まで
その世界でメシを食おうと考えてる節もあります。
あなたが私に書いてきた経過から見て、
もしかしたらコンピュータ関係の仕事は
性に合わないんじゃないかと思います。
一生懸命勉強してもうまく行かないようなコンピュータで
あせってもしょうがないでしょう。

商売の中にはHi-Tech(ハイ・テック)に属する商売もありますが、
Hi-Touch(ハイ・タッチ)に属する商売もあります。
人の心に触れるという商売のやり方もあるわけですから、
そういう意味では、先端技術と関係がなくとも、
サービスとか心遣いとか、そういうものが生きる商売はたくさんあります。
またその世界で成功することも可能です。
そのへんのところは、年歳とはあまり関係ありませんが、
もしかしたら思い切って商売替えをして見たらいかがでしょうか。





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