第109回
■ここ掘れワンさんからのQ(質問):広東科龍について教えてください

拝啓、いつも楽しく拝見させていただいております。

さて、邱永漢先生へのご質問ですが、
先生は以前より「中国は世界の工場」と予見し、
中国株式に関しましても戦後の松下・ソニーと言ったような
「家電」株をいくつか勧めていらっしゃいます。
中でも広東科龍(KELON)に関しては以前より
私も注目していましたが、
久しぶりに株価を見ますとその安さに驚いてしまいました。
このたびの中国投資視察団でも同社を訪問とのこと、
その様子と今後の展望について、
ぜひ先生のご意見をお聞かせ下さい。
まずはご質問まで

敬具


■QさんからのA(答え)

中国が世界の工場になるという話は、日経ビジネスが言い出したことですけど、今や日本人の常識になりつつあります。

中でも日本にくらべて一際と値段が安いのは、一つは、ユニクロが開発した中国の織物製品と、もう一つは家電製品ということで、最近でいえば三洋電機がハイアールの代理店をはじめました。

あなたが注目しているKELONは、電気冷蔵庫とクーラーのメーカーで、ことに冷蔵庫ではトップを行く企業だったのですが、販売組織がきちっとしていなかったために業績が悪くなって、いまは経営者が入れかわっているところです。前は役所の郷鎮企業の一つで、政府資本が多かったのですけれど、いまは民間に代わり、建て直しをやっています。ついこの間私は皆を連れて見に行ってきたところです。

まだ、建て直しの途上にありまして、組織がきちんとできていません。果たしてどういう結果になるかは今年の決算で決まると思います。

説明してくれた人は必ず黒字になると言い、香港の新聞にも黒字になる話が詳細に出ておりました。果たしてその通りになるかどうか、私にもはっきり言えませんが、ここはご自分で判断して下さい。

私がこれはだめだといったら5倍になった株もあるし、これはいいと思ったら5分の1になった株もあります。
中国の株にはそういったバクチ性がつきまとうので、面白いことは面白いのですが。


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