第117回
■小林明さんからのQ(質問):銀行の仕事が減っている?

電話料金の支払いが送れて、催促がきました。
まだ、日にちがあるのに、コンビニに振り込めといいます。
コンビニは人が少ないのによろこんでうけつけます。
コンビニには、どんなメリットがあるのでしょうか。

銀行はなぜコンビニのように、バーコードを使って
すぐに送金しないのでしょうか。
いまに、銀行の数が減って、みんながコンビニで入金する
ようになるのではないかと、心配しています。
息子が銀行につとめてから、はじめての不安です。
いろいろなケースで考えた回答をお願いいたします。

邱永漢先生が直木賞を取ったときからの愛読者です。
先生が、工場で生産できない土地を借金して買えといわれて
その通りにしたら、思わぬ財産ができました。
それでも、ときどき、お言葉のようには行かないことも
あります。

ハイハイ9393ですは金がかからず毎晩勉強できる
楽しいHPです。


■QさんからのA(答え)

電話料金を納めるのにも銀行でなくて、コンビニになっちゃったのは、お金がしばらくでもコンビニに滞留していることが、コンビニの利益になるからでしょう。

最近の日本の銀行は自分たちがやらなきゃならないことをお留守にしていますから、いよいよ後退する一方です。
日本の銀行が戦後ドンドン大きくなったのは産業界がいくらでも仕事があったのに、そのやりくりをするお金に不足したからです。銀行がかわりにお金を集めていた産業界に提供したので、儲けの半分くらいを銀行がもらって、更にその半分を預金者に還元することができたからです。
ところが、産業界が金が儲からなくなっちゃうと、金を借りても利息が払えなくなりますから、利息はどんどん安くなるほかありません。
そればかりではなくて不良債権が次々と発生して、貸したお金を返してもらえなくなりました。
産業界がお金を儲けきれなくなったら、銀行のやる仕事がなくなってしまいます。ですから、サラリーローンにお金を貸すとか、クレジットカードの貸し越しから高利のお金を取る高利貸しみたいな仕事に走っています。
でなければ、アメリカのファンドにバクチの資金を供給しています。
これでアメリカの株が先細りになったら、銀行のやる仕事は更に一段と少なくなるでしょう。
あと10年もしたら、銀行は今より一段と小さなものになることが考えられます。


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