第211回
■とっぽさんからのＱ（質問）：医療とビジネス

毎日　楽しく拝見させていただいてます。

過疎の地域で、「雇われ院長」をしている36歳の歯科医です。
日本では歯科医師の数が既に供給過剰ですが、
海外では不足している国もまだまだあります。
免許等の問題を考えると、雲を掴むような話なのですが、
ビジネスとして見た場合、
「海外で開業」というのはどうなのだろう・・と
最近考えることが多くなりました。

今、私が持っているのは、「自己資金」「ある程度の英語力」
「治療技術」だけですが、医療をビジネスとしてとらえた際の、
先生の日頃のお考えを拝聴出来ればと思います。
(双方を成立させることの大変さは、
日頃、痛切しておりますが・・)

■ＱさんからのＡ（答え）

私がやっている中国旅行にも時々歯医者さんがご一緒します。
話していると日本国内で歯医者をやっていてもしょうがない。
中国はこれから経済が発展するんだから、
そこで仕事がやれないでしょうかとよく聞かれます。

当然中国の歯医者さんは日本に較べたらまだレベルが低いです。
ある時私が中国で急に歯が痛くなって
歯医者さんに飛び込んだら、
ちゃんと新しい機械があるにもかかわらず、
それが使いこなせないのか、タンツボが置いてあって
そこに吐けと言われてびっくりしたことがあります。
このようにまだこれからの仕事なんですが、
あなたの代わりに私が歯医者さんのことについて
調べに行くということもできませんので、
ご自分で調べていただきたいと思います。

ただ中国は日本に較べると所得がうんと低いところですから、
恐らく実際に仕事をおやりになっても、
もらうお金は日本の10分の1もないと思います。
もちろんそういう報酬でも、
そこでなじんでやっていける人にとっては
生活には不自由しないわけですから、大丈夫だと思います。
実際には中国に来ている外国人相手の仕事から始まるから、
サラリーマンと違ってそんなに減収になる心配はないでしょう。