第352回
■こばさんからのQ(質問):商いということ

永六輔氏は「商人」岩波新書の中で
商いの口は女性器の入り口のこと、と述べています。
仰天!
しばらく考えました。
商売の原点という意味でしょう。
そして質問。

1、中国人は、商売とはそんなものといった
軽蔑したニュアンスがあるのでしょうか?

2、あるいは、ごく自然にそう思っているのでしょうか?
地方や民族によって違うでしょうが…。

3、邱先生はどう思われますか?


■QさんからのA(答え)

永六輔さんは私の本の解説を書いてくれているくらいですから
ごく親しい中です。
最近は年をとる話とか、なくなった奥さんの話などを
たくさん書かれているようです。

商いを中国人が軽蔑するということはありません。
ただ商売人のほうがお金が儲かって自由にできる金が増えますから、
それを統治する役人の立場から見ると
面白くないというところがあって、商売人を弾圧することが
歴史上くりかえされております。
逆に言えば、お金にはそれだけの力があるということです。
中国の人は実際的な人ですから、
そのことをよく心得ているということでしょう。

今のように、役人の社会的な地位が
どんどん下がっていくという方向に行きますと
中国ではお金を持っている人の力がますます強くなります。
おそらくこれから10年のあいだには、
お金の力を持った人の発言権が一番強くなることは間違いありません。

香港が中国へかえされた時、
「港人治港」が原則だと言われましたが
香港の人はそれを「商人治港」という具合に皮肉りました。
北京のおメガネにかなって香港のトップになった人たちは
商売人の出身だったからです。
最近香港で50万人デモがありましたが、
権威にへいこらする商人の政治にも問題はありそうですね。


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