第351回
■hitomiさんからのQ(質問):男と女の違いは何ですか?

毎日、楽しみに読んでいる鹿児島の主婦です。
経済の話題が中心の先生のページですが、私がお聞きしたいのは
男性と女性の性差によって生まれる社会的格差についてです。

私の生まれ育った土地は昔から「男尊女卑」の感覚が現代にも
深く残る土地柄です。そこに生まれ育ち最後までその土地で暮らす
人間にとってはその感覚が染み付き世の中で発信されている
男女間の性差による不平等は
「それは男と女は違うからいろいろな処遇で
差が生じるのは致し方ない」事で、
男性優位の社会秩序があるからこそ
女性が存在する価値がある、、、位の風潮なんです。

そんな地域的な問題もあるのでしょうが下記のようなことが
公の会議で発言されてしまうのです。

2003年6月26日「全日本私立幼稚園連合会九州地区会」が
鹿児島で行われました。

その席で太田誠一国会議員による連続レイプ犯容認発言。

「集団レイプする人はまだ元気があるからいい。
まだ正常に近いんじゃないか」

同じ席で、森喜朗前首相は
「子どもを産んだ女性をご苦労様ということで
老後の面倒を税金でみるというのが本来あるべき姿。
子どもも産まず、好き勝県議会を傍聴して、一昨年制定され、
推進されつつある鹿児島県男女共同参画推進条例を
ないがしろにするようなやりとりに心底驚きました。
私たち県民が求めている男女共同参画社会を、
もう一度県議会の場で議論してもらいたいと思います。
これは結論を急がず、あらためて議論を尽くすことを
県議会に求める署名です。勝手といっちゃなんだが、
自由気ままに生きている女性が年をとって、
さあ税金で面倒をみてくれというのはいかがなものか」
という発言で、物議をかもしていましたが、
ついに私たちの県議会で
「ジェンダーフリー教育を学校で行わないように」
という陳情が採択されました。

感覚のズレ?年代の違い?教育の違い?で
済まされるのでしょうか?

この土地に住む女性の多くは我慢、あきらめ、を胸に抱き
志を持つ女性は土地を離れ活躍の場を求めて出て行きます。
私もその一人です。
しかし今後の鹿児島の未来を担う子供に
グローバルな世界への活躍を望むのであれば
今の鹿児島の教育はあまりにも悲しすぎる現状へ
向かいつつあるきがして、
有志と一緒に私たち県民が求めている男女共同参画社会を、
もう一度県議会の場で議論してもらいたいと思い、
これは結論を急がず、
あらためて議論を尽くすことを県議会に求める
署名活動を行おうと思っています。

しかし、先生のお話の中によく「原理、原則を基にした、、、」
物の考え方というのがあり、
もし先生がこの話をお知りになったら
どんな発想をお持ちになるのか、
男女の性差は社会的にみてどのような原理原則に従った構造なのか
先生のご意見、ご感想をお聞きしたくて
このHPでの話題にはそぐわないかも知れないと思いながら、
何か求めたくてメールをいたしました。
長々ととり止めのない文章を書きましたが
最後までお読みくださり本当にありがとうございました。
先生の今後のご健康とご活躍を心かお祈り申し上げます。


■QさんからのA(答え)

鹿児島のような男尊女卑の気風の強いところで
女としては割に合わないというお気持ちだと思いますけど、
そういう気持ちは私にもわからないわけではありません。

日本の国は、昔から男の人が主導権を握った社会制度です。
元をただせば侍が支配する身分制社会なんです。
殿様がいて、殿様に飯を食わせてもらうということになると、
侍の家では長男が後を継ぎます。
そんななかで女の人は
家長のいうことを聞かなきゃいけないわけですから、
経済的独立ということが考えられませんでした。
鹿児島はそういう気風の強いところでしたから、
そういう伝統が今も残っているということです。

日本の国で、「カカア天下は空っ風の吹く上州」が代表していますが
上州(群馬県)では
女の人がよく働いて経済の主導権を握っていたので
男がいうことを聞かなきゃいけなかったのです。

ですから、男尊女卑の気風に不満があるのなら、
まず自分が経済的に自立できる立場になることです。
たとえ鹿児島にいても、風向きは変わると思います。


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