第361回
■ナーニャさんからのQ(質問):上海に行ってきました

Q老師、こんにちは。中国語教室のホームページを拝見し、
夏休みを利用してさっそく上海に中国語の勉強に
2週間行ってまいりました。
「ニイハオ」しか知らなかった私ですが、
4声とピンインの勉強から始まって、
基本的な文法を教えていただき、
中国語で買い物ができるまでになりました。
この1週間単位の語学留学は、
すばらしいプログラムだと思いますので是非継けてください。
上海は、おもちゃ箱をひっくり返したような状態で、
古いものと新しいものが同居するエキサイティングな都市でした。

我学了両介星期漢語。
漢語太難了。
上海的夏天非常熱。
中国菜ヘン好乞。
上海有ヘン多便利店。

そこで質問ですが、上海ではものすごい勢いで
高層ビルが建設されています。
Qさんの20年位前の本のなかに、
東京のビルはみな借金コンクリートでできていると
書かれていたことを思い出しました。
上海のビルも当然海外などからの借金で
建てられているのだと思いますが、
どのようなプロジェクトが最近は多いのでしょうか。
また、倒産リスクなどはないのでしょうか。

謝謝。


■QさんからのA(答え)

日本では高度成長の始まったばかりの頃、
銀行は不動産を買ったりビルを建てたりするためのお金を
貸してくれませんでした。
何にお金を貸したかというと、
工場を建てて生産を増やすのにお金を貸しました。
ですから本当は不動産屋土地を買う目的でも
工場を建てると言って銀行に融資の申込みをしたものです。

実際に工場の建設もしていますから
借りてきたお金を何に使ったか銀行にはわかりません。
私が鉄筋コンクリートじゃなくて
借金コンクリートですねといったのは
借金でビルを建てる人が多かったからです。

会社が借金をして得をしているのを見て、
私はサラリーマンにも自分の家を建てるのに
借金することをすすめました。
100万円貯まったら家が建てられると思って
せっせと貯金に励んで実際に100万円貯めたら
その頃には300万円ないと家が建たないということが
しばしば起りました。
家が建たないで腹だけ立つということが起ったんです。
ですからその頃は借金をしろとしきりにすすめました。
いまはちょうどその逆で借金をした人ほど酷い目にあっていますから、
いまはなるべく借金をするなとすすめています。

中国の場合はまだ30年前の日本の時点を走っている段階ですから、
借金をして家を買っても大丈夫です。
でも不動産の相場は猫の目のように変わりますから、
外国で稼いだお金を持ってきて不動産の開発をしている
華僑の人たちはかなり被害を蒙っています。
お金が続かなくて野ざらしになっている建物も
結構たくさんあって、別の人がそれを買って
後を続けるというのがいまの北京や上海の実情です。

ですから北京や上海へ行って大きなビルを建てたりするのは
難しいから止めておいたほうがいいと私は言っています。
でも個人が自分の住む所や
人に貸すビルやマンションの一室を
買うことに反対ではありません。

大抵の人はビルを建てる時の不動産の相場を参考にして
建てるか建てないかというのを決めます。
でも出来上がった時の建物の値段がいくらになるかは
まるで見当がつきません。
できあがってから資金繰りのために
投げ売りをする場面もしばしば見かけます。

ということは人が投げた物件を買うことができれば
得をするということは珍しくありません。
日本の過去の成長期を頭に浮かべて
中国の不動産に投資すると失敗する可能性なしとしません。


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