第391回
■日僑さんからのQ(質問):家庭専属の調理師さん

毎日,邱先生の刺激的なお話に,頭も体もワクワクしています。
これからも,ますますのご活躍,楽しみにしています。

ところで,いくつかの邱先生の本で
家庭専属(?)の調理師さんの話を読んだ記憶があります。

自分もいつかはそんな生活をしてみたいと思うのですが,
調理師さんは,他にお仕事をされていないのですか?
邱先生から支払われる給料だけで生活しているのでしょうか?
邱先生一家の会社の従業員ということなのでしょうか?

もしよろしければ,教えてください。
的はずれな質問でしたら,すみません。


■QさんからのA(答え)

私の家には専属のコックが長いことおりました。
日本ではどんな金持ちの家も
コックのいる家は見たことありませんけど、
中国では政治家の人でも事業家でも、
自分の家で人をもてなすことが多いので、
コックさんのいる家が珍しくありません。

私の家でも東京でしばらく貧乏生活をしていた時は
家のかみさんが料理を長いことやりましたけど、
少し生活に余裕ができるようになったときに
家内に何かしてもらいたいことはあるかと聞きましたら、
「私がお客さんのご飯を炊くよりも、
私が食べさせてもらう方にまわれないでしょうか」というので、
中華料理のコックさんを雇いました。

でもコックさんを雇うことが、
どれだけ難しいことかあなたには想像はできないと思います。
家にコックがいた時は、
5人家族で1ヵ月の肉屋の勘定だけで15万円だったんです。
何十年前も昔の話しです。
コックが休みで帰っていた時は1ヶ月たった3万円で済んだんです。
コックを雇うということは、コックが無駄を出しても
じっと我慢をするだけの度量が必要です。
コックを雇うことは贅沢だとお思いになるかもしれませんけど、
実は精神修養なんです。

この話を私が文章に書きましたら、
丸谷才一さんがそれを見て、
「自分もコックを持つ身分になりたいと思ったけど、
邱さんの文章を読んだとたんに諦めた」と書いておられました。
あなたが将来大金持ちになったとしても、
精神修養をする積りでなければ
コックを雇うことは難しいと思います。


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2003年9月25日(木)

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