第452回
■K.R.さんからのQ(質問):A株とB株について

20年来のQファンからです。
いつもためになるお話をありがとうございます。

HiQに限らず中国株の話をいつもたくさん読みますが、
基本的な部分で理解できていない事があり、お伺いいたします。

A株とB株について、Aは中国人だけしか買えないこと、
Bは外貨払いであり外国人でも買えることは承知しております。
しかしA株とB株の統一が起きるときに、
値段が上がるというのはどのように理解すればよいのでしょうか?
一般に、外部条件がついて同じものに2つの値段があるものが、
同一の値段になるのには、安い方が高いほうに寄せられるのと
高い方が安いほうに寄せられるのと、両方が考えられると思います。
なぜ高いほうに寄ると言われているのか、
教えていただけませんでしょうか。


■QさんからのA(答え)

いまの中国の株にA株とB株があるのは、
10年ほど前に中国が初めて証券取引所を開いた時、
中国には外貨が少なかったために、
上場している会社は設備を拡大したり、
原料を買ったりするのに外貨が必要だけども、
政府では手持ちの外貨が少なかったために賄うことができませんでした。
そのため外貨の必要な会社は
上場の時にドル建て、もしくは香港ドル建てで
外貨を集められるようにと始めたものです。

そのころはA株とB株とは為替レートで計算すれば
ほとんど同じ値段でした。
それがその後、外国人の場合は中国株だけでなく、
よその国の株も自由に買える立場ですから、
外国の株と比較して、中国の株は信用がないと
少しずつ突き離されてあまり買われなかったんです。
そのためにだんだん値下がりをして、
次第にA株とB株の間に大きな開きができてしまいました。

私は、同じひとつの株で額面も同じものが
値段が違いすぎるのは理屈に合わないことですから、
いつか必ず一緒になる時が来る、
その時のことを考えて安い方のB株を買いなさいと薦めました。
そうしたら2001年の2月の時点で中国の政府が
外貨を持っている中国人はB株を買ってもよろしいと
お触れを出した途端にB株がA株に摺り寄るような形で
値上がりをしました。
その時点でいい思いをした方がたくさんございます。

あなたがお聞きになっていることはおっしゃる通りで、
二つの値段があるということは
どちらかに再編成されるということは間違いありません。
ただA株とB株の場合、大抵の会社はA株が多くて
B株はほんの一部なんです。
ですから一緒になる場合には
たくさん株がある方に鞘寄せされるのが常識でしょう。
安い方に動くのは、会社の内容がとても悪い場合に限ると思います。

全部が全部必ずしもそうなるわけではありませんが、
株の多いA株に再編成される可能性が大きいと見てよいでしょう。


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