第693回
■フォフォさんからのQ(質問):中国人の強さのモトは?

私は長年、先生のエッセイを愛読しております。
そのせいか早くから異文化に接することが何よりも好きになり、
私の職業の選択は国際協力の分野になりました。
主にアフリカにてここ10数年仕事をしています。

さて、質問ですが、
アフリカにいると逆によくわかることがあるのですが、
その一つに中国人の持つ生命力の強さです。
同じ国際協力の仕事でくる人々がいるかと思えば、
祖国から逃れてきた難民、ビジネスチャンスを狙って移住してきた人々、
エリート意識が強いけれども柔軟性を持ち始めた外交官など
私がつき合ってきた中国人は様々でしたが、
一つ共通しているのは
決して諦めない強い心持ちで生活していることです。
それに比較すると、ヨーロッパ、アメリカ人、
そして日本人もそうですが、
精神的にもろいところが残念ながらあります。

ものすごいスピードで発展している中国ですが、
まだ、発展途上国のカテゴリーにはいっています。
しかし、彼らの持つ強さは、他にも良く見受けられる
発展途上国の苦しさを土台にしているものでは決してないと思うのです。
もちろん生来の頭の良さや
長い歴史を持つ中国文明によるところはあるとおもいますが、
どうもよくわかりません。
中国人や日本人の本質の部分を見据えてきた
先生のご意見を聞かせていただければ幸いです。
ではよろしくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

世界中どこに行っても中国人がいます。
例えば南アフリカに行きましても、
台湾の人だけでも5万人もいます。
中国人は世界中どこに行ってもその土地にしっかり根をおろして
ちゃんと商売をやってメシが食えるようになっています。
その根強さというのは日本人の比ではありません。

日本人は個人で出掛けていく人が少なく、
大抵会社に命令されて泣く泣く出掛ける人が多いので、
行く前からあと何年したら帰ってくるということを先ず考えます。
ですからその土地に根を下ろす人はあまりいないんですね。

これは中国人の根強さとも言えますけども、
実は自分の国の政治がちゃんとしていなくて、
自国ではメシを食っていくのもしんどいと考える人が
多いということでもあるんです。
今に始まったことではありません。
他所の国へ行けるようになってからずっと同じ傾向が続いております。
昔はアメリカに行くとか東南アジアに行くのが多かったんですけど、
その後共産主義の関係でソ連から東ヨーロッパまで
中国人が行って働いております。
いずれも中華料理屋から始まりまることが多いので
どこへ行っても中華料理屋がございます。
おかげで日本人も助かっている面があると思いますね。

しかし、今後は自分たちの特長を生かせる人が
他所の国で歓迎される時代です。
例えば日本人の特徴を生かしながら
なおかつ中国人の強靭さを持つ必要が日本人にはあるし、
逆に中国人の強靭さだけでなくて
日本人のような職人気質を身に付けた中国人が成功する可能性は多い
と考えた方がいいですね。


←前回記事へ 2004年7月23日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ