第704回
■rinさんからのQ(質問):外資系企業への投資

こんにちは。
QDIIが間近にせまっている模様です。
先日は保険会社への海外投資解禁のニュースに好感し
H株がずいぶん高騰しました。
ところが、最近のニュースを見る限りでは、
主役となるであろう中国人の個人投資家たちは
QDIIにはあまりにも無関心であるとの報道がなされています。
B株が高騰したときを思い出して、
H株に海外投資家のお金が流れ始めたようですが、
もしかしたら期待はずれもありそうな雰囲気です。

そもそも、今回の目玉であるQDIIが
中国の人たちにとっての話題性はなんだろうと考えた場合、
もしかしたら、割安H株狙いよりもむしろ、
はじめて資本主義のニオイがする株に
投資できるようになることではないでしょうか。
先日、外資と提携するとの話があって、
ある発電機メーカーの株が高騰し、
否定報道の後も高値を維持しているようですが、
そこから考察すると、中国には一種の純な資本主義への
あこがれがあるのではないかと感じます。

そこで、私は香港株の外資系企業にコツコツと投資をはじめています。
基本的に長期投資を基本としているのですが、
情報の少なさ、遅延性で何度も泣いたことがあるので、
少しくらい冒険してみようと思い、今回の大胆予想に至りました。
先生、ご意見いただけたら幸いです。


■QさんからのA(答え)

中国の機関投資家のお金が香港の株に投じられるということを
それほどビッグニュースとお考えにならない方がいいと思います。
個人が投資をするなら別ですけど、
機関投資家では自分のお金じゃありませんので、
大事を取るだけで、離れ業をやるとは考えられません。

むしろ基本的に大切なことは、
例えばWTOに加盟してから5年の間に
中国の政府がやらなきゃならないことはいくつもありまして、
例えば輸入税を安くしなければいけないとか、
あるいは中国の人民元を外貨に換えるのが自由化されるとか、
そういう方向へ一歩一歩近づいているので、
それが実現すれば何も国内のお金で買わなくても
ドルに換えるのも香港ドルに換えるのも自由になりますから、
それで株価の鞘寄せが起こることはありうることです。

自分の目をそういう株式市場の些細な所だけに集中しないで
株式市場がどういう方向に向かって動いているか、
経済全体の中でどの会社が突出した業績を上げることになるか、
ということに目を向けた方がよろしいんじゃないかと思います。

資本主義の匂いがするとかしないとかいうのは私にはよくわかりません。
株というのは元々資本主義的な発想から出ているんでありまして、
よくお金が儲かる会社の株が上がるということです。


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