第712回
■NさんからのQ(質問):「孫子」

私は昔から三国志を通して中国史に関心をもっております。
小学生の時、母の会社のビジネステキストの「孫子」を読み
感銘を受けました。
現在でもよく孫子に代表される兵法書が
ビジネスマン必読書のように喧伝されてますが、
実際中国での武経七書の評価や一般人への浸透度は如何でしょうか?


■QさんからのA(答え)

人民共和国になってしばらくは、
中国はむしろ自国の思想的な遺産を批判する声の方が強くて、
論語を始めとしてほとんどの本はあまり顧みられませんでした。
昔の中国のことについては
日本人の方が詳しかったと言ってよいでしょう。

それが最近は本屋に行きましても本がたくさんあるようになりましたし、
古典の再販も、うんと増えています。
中国では「読書人」という言葉があるように
本というものは特別な階級の人が読むもので、
長い間一般大衆とはあまり縁がなかったんですね。
だから孫子も、一般の人にはそんなに馴染みはないと思います。

孫子の中で述べられている兵法は
商売の世界でも通用する面がたくさんあると思いますけど、
いまは戦争をしない時代ですから、
はたしてどういう意味を持っているか
あまりピンと来ない人の方が多いと思います。
中国人がそれをどう考えるかということよりも、
ご自分がお読みになって
自分の生活や仕事の上に役立つかどうか検討して見て下さい。


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