第815回
■Tom
さんからのQ(質問):意味を解説して下さい

20年前から邱永漢先生の本を読んでいます。
最近の「君ならどうする?」の141ページに関して質問があります。
『節約十両、理財百両、刻苦千両、無慾萬両』
内で、「・・・・・・慾のない人の前に出たら顔色なし、」
をどう理解してよいか分かりません。
もう少し解説して頂きたいのですが。
よろしくお願いします。


■QさんからのA(答え)

人間はコツコツお金を貯めます。
コツコツ貯めると、どんなに収入の少ない人でも
少しづつ積みあがって、そのうち山のようになります。
ですから、おばあちゃんが死んで
郵便貯金を見たら何千万あった、
なんていう話がよく新聞に出ております。
お金の欲しい人はお金をばかにしないで
コツコツ貯めるということがまず始まりです。

しかし、いくらコツコツ貯めても
お金儲けの上手な人にはかないません。
金儲けはもちろん難しいものですから、
誰にでも出来るわけじゃありません。
でも貯金して貯めたお金の30倍や50倍になるのは、
別に珍しいことじゃないと思います。
それを百両と言ったわけです。

そういう事業をやる人でも、
時と場合によって見切りをしなきゃならない時があります。
金儲けをするよりも、見切りをして損切りをする方が
ずっと難しいんです。
見切り千両というように
思い切ってやれるだけの決断力があれば、
ピンチを乗り越えることが出来ます。
そういう能力は金儲けをする能力よりも上のものですから、
千両と言ったのです。

でも欲のある人間は、欲を動機として物を考えますから、
欲の無い人の天衣無縫には敵いません。
欲のない人は何が正しいかということを基準にして
行動しますから、どんな大金持ちよりも、
もっと自由な立場にあります。


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