中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1390回
ハイブリッドさんからのQ(質問):論語に付け加えることは?

いつもコラムを拝見させて頂いております。
本当に今年82歳を迎えられたシニアとは思えぬ活筆ぶりで
頼もしいかぎりです。

さて、孔子の言葉に、
『七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず』とありますが、
先生ご自身、体験してみて如何なものだったでしょうか?
私は、やっと今年の初めから立ったばかりでして、ピンときません。
ぜひお話を伺えれば、と思っております。

また、先生がだいぶ前から指摘されている
成熟化、高齢化社会の日本において、
元気な八十歳以上の人口は増えるばかりであり、
ひょっとして論語に何か付け加えていい時期なのでは?
とも思う次第であります。
日本のみならず東アジアにおいて、
ペンで人々を魅了してきた先生ならば何か妙案があるのでは、
とも思っております。
ぜひ、種字林で購入できるような言葉を期待しております。
それでは先生、ご検討のほどをよろしくどうぞ。


■QさんからのA(答え)

私に孔子の足りないところを補えといっても、
なかなか大変ですね。
孔子の時代とは時代が違うんです。
孔子の時代は農業社会ですから、
周りとの関係をうまくやることが第の一目標です。
ですから君臣に別あり長幼に序ありという具合に、
大体その社会をうまくまとめていくことを主眼とした
発言が目につきます。

それに対して
今は経済が人の生き方を決定する時代ですから、
経済の知識がないとダメなんです。
孔子の時代は富貴は天にあり、と言って
自分ではどうにもならない、
誰が金持ちになるかは分からないと言ったんですけど、
今は金持ちになるにはどうしたらいいか
という話にならないと、人が納得しないと思うんです。
したがって論語の時代とは違った時代の対応の仕方を
私は常に考えております。
孔子の場合は論語一冊で済みましたが、
私の場合は450冊もあるんですから
読むだけでも大変ですよ。
でも少しずつお読みになれば、
今の時代をどうやって生きるかということについての
私の答えをある程度はご理解いただけるんじゃないでしょうか。


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2006年6月21日(水)

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