中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1612回
諸葛孔明子孫さんからのQ(質問):合弁会社の経営の指針

北京の合弁会社勤務です。
傘下に約100店の系列販売店(それぞれ独立資本)があり、
扱い商品の販売とサービスを受け持っています。
困るのは販売店経営者あるいは資本家が
偽りの販売実績や在庫数報告、指定域外販売、従業員施策のまずさ
(失敗したスタッフをすぐ首にし、せっかくの教育が無駄になる)
などなど。

これらの行為に対し、罰則で対処すべきか、
日本的なよい関係を保ちながら話合いで解決を目指し
共に成長する施策をとるべきか、
合弁会社の日本人経営者(過去日本での業務しか経験無い)と
中国人経営者と意見が合いません。
どういう考え方でこうした販売店をリードしていくべきか、
指針となる考え方をお聞かせいただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

日本の企業と中国の企業が合弁で仕事をやる場合
そんなにスムーズには行かないのが普通です。
流通業の場合は独自でやるより、
合弁でないと許可しないという時期がありましたので、
もしかしたらその時期にお始めになった事業ではないかと思います。
こっちが株の過半数をもっておれば、
こっちの言うとおりにやって行くことができますけど、
その反対の場合は問題はそう簡単ではありません。

ましてや日本人が自分の考え方が正しいと思ってやれば、
その溝はさらに大きくなると考えた方がいいと思います。
中国人の気質と日本人の気質はかなり違います。
中国人がどうしてそういうやり方をするかというのを研究しないで、
それを批判したり、拒否したりする気持が先に立つと、
先ず一歩も先へ進めないでしょうね。
中国人の指導をするのは難しいんですけど、
それができるためには日本人と中国人の違いをちゃんと認識して、
自分がこう言った場合には
向うはどういう具合に反応するかというのをちゃんと勘定に入れて、
少しずつ教えていくというのでないと難しいと思います。
とりわけあなたぐらいの年齢になりますと、
経験に裏打ちされた自信の方が強くなりますので、
人の指導は骨身にこたえると思います。


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2007年1月29日(月)

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