中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1883回
株1年生さんからのQ(質問):商売道具について

毎日楽しみに拝見しております。
今日は株についてのことでなく、
先生の商売道具について教えてください。

先生は万年筆をお使いだと思いますが、
特にひいきにしているブランドやモデルがありましたら
教えてください。
私は文才は全くありませんが、
私に買うことのできる値段であれば、
是非先生と同じブランドの同じモデルの万年筆を
手に入れたいと思っております。

よろしくお願い致します。


■QさんからのA(答え)

どんな万年筆を使っているかというご質問ですが、
職業柄私はいまもインキを使った万年筆を使っています。

現在使っているのは
何年か前のモンブラン社の記念に
山の高さの数だけ特別に作ったデザインの物を発売した時に
シャープと両方買ったのをいまも使っています。
その前はずっとダンヒルの万年筆を使っていました。
これも十何本は持っていると思います。
ダンヒルはモンブランの大株主ですから、
ダンヒルという名前がついていても、
実質はモンブランが作ったものです。

ただ普通にサインをするだけならボールペンで間に合いますけど、
私みたいに1日に何万字も字を書く人間は、
自然にインキを使った昔ながらのやり方をやっております。
最近の若い人はコンピューターを使っていて、
コンピューターは音で変化しますから、
間違った字が出てきても構わずにそのまま使っているようですけど、
自分で字を書かないと、字の書き方も忘れるし、
どうして字ができたのかということもわからなくなってしまいます。

たとえば、「男」という字は「田んぼで力を出す人」で、
これは大抵男性がやりますから男という字ができたんです。
また婦人の「婦」は女の人が箒を持っている姿で、
昔から男は田んぼに出て働いて、
女は家にいてハタキをかけるというのが
当たり前の風景だったんですね。

でも、若い人たちが字を覚えなくなってしまうと心配するのも
年をとった証拠で、
そんなに威張って言えることではないかも知れませんね。


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2007年10月27日(土)

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