第1995回
■水魚さんからのＱ（質問）：中国から見た日本の今後

Ｑ先生、「三国志の旅」以来ご無沙汰しております。
先生のコラムを読んでこれまで投資の参考にしてまいりました。

最近の日本株の低迷にはウンザリしていますが、
今後中国から見た日本がどんなものかと考えると、
かつて日本がバブルだったころ、
ソニ−などが米国企業を買収したように
中国がこれからバブルを迎え、
海外投資先として日本企業のおいしいところを狙うのは
自然のように思えるのですが、
先生はどのように思われますでしょうか？

■ＱさんからのＡ（答え）

中国は１兆５千億ドルも外貨が貯まっておりますので、
そのお金を使って海外で投資をすることは当然あり得ることです。

それがソニーの株を買うかどうかはわかりませんが、
ソニーにしても既に40何％が外国人によって買われています。
キヤノンに至っては50何％にも達しています。
いま日本の一流会社は、トヨタが少し少ない程度です。
そこへ中国のお金が割り込むとしても、
動機はかなり違うと考えるべきでしょう。

中国が必要とする業種で魅力的なものが日本にあったら、
それを自分たちの系列会社にすることは、
当然考えられます。
国際化の時代ですから、Ｍ＆Ａということも起りますけど、
アメリカは日本人のお金を借りて日本の株を買っているんですから、
そんなに単純なことではありません。
色々な理由で色々な株の買い方がありますので、
あなたが考えてもいなかったようなことも起りうる、
と考えた方が正しいと思います。