中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2014回
s2さんからのQ(質問):H株と世界経済

いつも楽しく拝読させて頂いております。
昨年の世界同時株安、
サブプライムに端を発した世界経済の混乱で
各国の経済が連動していると感じますが、
そうした状況の中で
新興国の経済と世界経済の非連動はあり得るのでしょうか。
あり得るにしましても、個人的には今の状況からは
その転機がどのような状況下で起こるのかわかりません。
特に最近の中国を見ますとそう感じます。

世界経済が上がると中国をはじめとする新興国の経済が上がり、
下がると下がる、という図式が将来も続くのか不安です。
特に、香港H株と世界経済との
非連動性について興味があるのですが、
非連動の転機についてわからずにいる次第です。
「元」の為替のシステムが変動相場制に変わるとどうなるか、
物価の上昇に伴い中国政府が更なる引き締めをしたらどうなるか、
どのような状況の時に新興国の「デカップリング」、
香港H株と世界経済との非連動性が起こりえるのでしょうか。

先生の御教授を賜ることが出来ましたら幸いです。
何卒よろしくお願い致します。


■QさんからのA(答え)

サブプライム・ローンに端を発して、
いま世界中に大きな変化が起っておりますけど、
バブルになったお金を不動産に貸して、
それが簡単に言えば半分に値下がりしたら全部焦げついた
ということですから、その与える影響は大きいんですけど、
なくなったのはお札だけですから、また刷ればいいんです。

しかし、損をした会社にそのお金をくれるわけではなく、
別の人がそのお金を持ってきてまた投資をするわけですから、
アメリカやヨーロッパの一流の銀行の持ち主が変わるだけ、
とお考えいただいてよろしいんじゃないでしょうか。

日本だって土地が値下がりして銀行も困ったし、
銀行からお金を借りて
不動産を買った人も困ったんですけど、
別に日本全体がメシが食えなくなったわけではありません。
但し、アメリカのドルは下がる方向ですから、
その影響をあまり受けず
経済の発展している国の経済的地位が上がって
入れ替わりが起ることは間違いありません。
まあ、相撲の番付が変わるのと同じだと
お考えいただいたらよろしいと思います。

ですから連動性もあるし、非連動性もあるということです。
その中で個人がその影響を受けないようにしたかったら
下がる方の手すりに掴まってないで、
上がる方に乗っかればよろしいのです。
いずれ時間が解決してくれます。


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2008年3月6日(木)

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